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ガリヴァー奮?記

1950年、近代映画社、山口晋平原作、鳥羽克始脚本、黒田外喜男監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

荒れる海。

翌朝、波が打ち寄せる浜辺にやって来た一人の小人が、砂浜に打ち上げられている巨人を発見し、急いで町に報告しに走る。

その伝言を耳にした町の住民たちは一斉に浜辺にやって来る。

はじめてガリバーを見た小人たちは、こんな巨人を助けても、とても食べさせるだけの食料がないと心配し、いっそのこと、動かないよう結わえてしまおうと、ガリバーを砂地に縛り付けはじめる。

ところが、その作業中、雨が降り始め、小人たちは一斉に逃げ出す。

雨は土砂降りで、いっこうにやむ気配を見せず、町の側を流れる川は氾濫を起こしてしまう。

小人たちは、懸命に土嚢を積んだりして決壊をふさごうとするが、氾濫を食い止める事は出来そうにもない。

小人たちは、あの海岸の巨人を起こして、手伝ってもらおうと決断する。

そのためには、とにかく巨人に物を食べさせて力をつけねばならぬと、町中から大量の食料をトラックに積んで海岸にやって来る。

そして、巨人の口に、クレーンを使い食べ物を運ぶ。

すると、無意識に口を動かし食べはじめたガリバーは、目を覚まし、起き上がると、町のピンチに気付き、よし!手伝ってやると力こぶを見せる。

川に駆け付けたガリバーは、決壊箇所を手で修理し、あっという間に、氾濫を食い止めてしまう。

その後、ガリバーは、町の燃料源である火力発電所でも手伝う事にし、どんどん石炭を炉にくべる。

やがて、貿易も手伝ってやると言う事になり、大量の物資を積んだ三隻の船を引っ張って、ガリバーは海の中に入って行く。

その留守中、小人の国の山に山火事が発生する。

火は麓の町に延焼し、町は大火事に見回れてしまう。

物資を別の国で売って帰って来たガリバーは、小人の国の町が大火災になっているのに気付く。

大きなバケツを手にしたガリバーは、海水を汲み上げると、それを町に浴びせかける。

かくして、大火災は一瞬に鎮火してしまう。

喜んだ小人たちは、大恩人のガリバーに向い、いつまでもここで手伝って下さいと呼び掛けるのだった。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

お馴染みのガリバー旅行記の一部であるが、かなりアレンジがくわえてあり、ガリバーが小人たちを手助けして仲良くなる顛末が描かれている。

あまりにもあっけなく描かれているため、御都合主義の誹りは免れないが、子供向けとしてはこれで良いのかも知れない。

王様などが一切登場しないのも特長。

ガリバーが懸命に働いたりする様が中心なので、そうした勤労奉仕を子供達に教え込む教育目的だったのかも知れない。