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大帝の剣

2007年、「大帝の剣」製作委員会、夢枕獏原作、天沢彰脚本、堤幸彦監督作品。

この作品は新作ですが、最後まで詳細にストーリーを書いていますので、御注意下さい。コメントはページ下です。

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大宇宙には、オリハルコンと言う謎の金属があり、遥か昔、地球に落ちて来た。

それは三つの箇所に分かれて落ち、一つは剣になった。

三つのオリハルコンを持つものには、神のごとき力が授かると言われる。

16世紀初頭の日本、徳川家光の時代、真田幸村は反撃の機会をうかがっていた。

真田城が燃え盛る様を、豊臣の血を引く一人の女性が遠くから見守っていた。

修験者の姿をした男(津川雅彦)が、忍者の佐助(宮藤官九郎)にあの舞様(長谷川京子)を守れと命ずる。

一方、とある山中、霧の中から現れた大男の背中には、巨大な剣が背負われていた。

その男の前にいたのは、さらって来た女を吊している山賊二人。

山賊たちは大男の姿を観て、親から頼まれて来たのか?と聞くと、約束の十両はもらったと言う。

二人を蹴散らした大男は、万(よろず)源九郎(阿部寛)と名乗り、縛られていた女を助け出す。

突然地震が起こり、舞を連れて山を超えていた佐助は、近くの湖の真ん中に突き刺さっている不思議な物体を発見する。

その時、連れていた舞が、右手に怪我をしてしまったので、佐助は薬草を探しに出かける。

その直後、一人になった舞は、ドロドロした奇妙な物体に襲われる。

一方、源九郎も、地震の後、湖までやって来て、湖の中の巨大な船のような者を発見し、「面白れえな」と喜んでいた。

時間が戻る。

タイトル

宇宙を飛んでいた巨大宇宙船が、別の巨大宇宙船に食べられていた。

二隻の宇宙船は共に地球に接近していたが、食べられていた宇宙船の方から小型宇宙船が飛び出し、地球に降りて行く。

時は、再び江戸時代に戻る。

石川県金沢の沖合いに浮かぶ鬼ケ島では、徳川幕府が駆り集めて来た人足に地面を掘らせ、天草四郎が身に付けていたと言うユダのクルスを探し求めていた。

上から、毎日、仕事を急ぐように催促されていた現場監視の役人たちは、人足を増やすよう命ぜられるが、そんな中、三人の人足が現場を逃げ出して行く。

彼らは、加賀に帰って訴えてやると息巻いていたが、そのうちの一人が突然倒れる。

やがて、次の一人も。

残った一人も、襲いかかって来た黒雲のような昆虫の群れに襲われ、息絶える。

そこへ、その虫を操っていたと思われる無気味な人物が姿を現す。

その頃、伊那宿で、佐助が、途中ではぐれてしまった舞を探していた。

そんな所にやって来たのが、舞がつけていた簪を髪に刺した大男、源九郎だった。

そんな佐助に呼び止められた源九郎は、佐助と共に近くにあった飯屋に入ると、持っていた5両をそっくり出して、そこで飼っていた鶏を全部捌けと言い出す。

一方、鬼ケ島では、逃走に失敗し殺された男の首がさらし首になっていたが、それを小さな子供が見に来て「ちゃん」と呼び掛けていた。

そんな島の山頂に揃っていた無気味な破顔坊(竹内力)、姫夜叉(杉本彩)、黒虫(六平直政)の伊賀土蜘蛛三人衆は、やって来た代官から、舞の事を知っているだろうと聞かれる。

そんな代官たちが帰った後、いつまであんな連中に使われている気かと聞く姫夜叉に、破顔坊は、間もなく時期が来ると答えていた。

その舞は、山中を独り出歩いていたが、休息していた五人の山男と遭遇する。

山男たちは、こんな所で女と出くわすとは想像もしていなかったので嬉しくなり、舞にちょっかいを出し始めるが、舞は、落ちていた石を口にくわえて噛み砕くと、その破片を石礫にして、男たちに吹き付け出す。

その様子を近くの草陰から観察している一人の薬売りがいた。

出された大量の鶏料理をぺろりと平らげた源九郎に、それまでおとなしく待っていた佐助が、頭に刺している簪の事を聞きかけるが、そこに男が飛び込んで来る。

店の前では、口から石礫を吹き出す舞が山男に囲まれながら歩いて来ていた。

店を出て、探していた舞を発見した佐助にまで石礫が飛んで来て、額に命中する。

源九郎は、舞を取り囲んでいた山男たちをあっという間に蹴散らしてしまう。

その様子を、女性のように美しい若衆姿の侍が見ていた。

その頃、山の中では、権三(遠藤憲一)と言う一人のマタギが、熊の死骸を発見する。

その場所は、奇妙な船のようなものが湖に突き刺さっていた場所の畔だった。

突然、その熊の死骸が立ち上がったかと思うと、権三を叩き殺す。

その後、熊の頭から権三の死体に、ゲル状の物体が移動する。

起き上がった権三の左手は、いつの間にか熊の手になっていたので、思わず「アラ?アラララ?」と呟く。

その時、湖の水面では、多数の魚が跳ねていた。

一方、近くの建物の中で、佐助の額にめり込んだ石礫を取ってやっていた源九郎に、舞が強引にキスをして来る。

そして、源九郎の両耳に指を突っ込んで来ると言う奇妙な真似をし始めた舞だが、急に正気付いたのか、今、そなたを誘ったのは蘭と言う方だと言い出す。

声までが、先ほどとは違っている。

さらに、源九郎の髪に刺してあった簪に気付くと、それは、自分が父親からもらったもので、豊臣の血族の印だと言い、返してもらう。

佐助は、舞の腕にあった傷が、いつの間にか綺麗に直っている事に気付く。

三人で旅立つ事にしたが、舞の中には、又蘭が入り込んだようで、声や様子がおかしくなる。

そんな怪現象を、源九郎は「面白えな」と怯える様子もなく楽しんでいた。

そんな三人組を、若衆姿の美剣士が監視していた。

佐助は、源九郎が背負っている大きな剣に興味を抱き、どうやって手に入れたものか聞くが、源九郎は真面目に答えず、今度は、蘭に、どうやって舞に入り込んだのかと尋ねると、傷口から入り込んだのだと言い、その場で舞に戻ったり、又、蘭になったりと自由に変化しはじめる。

そんな一行は、手妻を道で披露している手妻師に出会う。

実は、その手妻師こそ、山中から舞を監視していた忍者手妻の籐次(大蔵孝二)だった。

見物客たちに混ざり、生卵を鶏に変えてみせる手妻に干惚れている源九郎の後ろに近づいた美剣士は、そっと、源九郎の背中に背負われた大きな剣に触ろうとするが、その時、手妻師が急に源九郎に襲いかかって来たので、美剣士が助ける形となる。

源九郎は、逃げる籐次を追って山中に分け入ると、大きな剣を抜くが、籐次は、しびれ薬を塗った吹き矢を吹いて来る。

体が大きいからか、吹き矢が刺さっても、しばらくは何の効果もなかったと思われた源九郎だったが、しばらく戦っている内に急に倒れてしまう。

そこに、美剣士と蘭が駆け付けて来る。

蘭は、吹き矢が刺さった源九郎の腕から血を吸い出す。

その様子を見ていた籐次は、源九郎の事を、真田の忍者には見えぬが…といぶかしがっていたが、森の中から急に出現した権三の熊の腕に殴り殺されてしまう。

その怪力は凄まじく、籐次の死体を森の中に放り投げてしまう。

それを見た蘭は、あれはラクシャだと叫ぶ。

血を吸われたせいか、体が軽くなったと起き上がった源九郎。

すると、源三の方は、熊の手の爪が急に伸びはじめ、源九郎の剣も光りはじめる。

そこに佐助が駆け付けて来る。

源三の伸びた爪は刀に変型、フォークのようになり伸びる。

しかし、その後、源三は、急に森の中に大ジャンプして身を隠してしまう。

源九郎の血を吸った蘭は倒れていた。

その時になって、ようやく美剣士が牡丹(黒木メイサ)と名乗る。

佐助と共に倒れた蘭を連れて、修験者姿の男の館にたどり着いた源九郎は、蘭に薬を飲ませている、おやかた様と呼ばれるその奇妙な男(津川雅彦)が真田幸村だと直感する。

舞(蘭)を助けた礼と言い、金を渡そうとした真田幸村に、源九郎は金はいらないから訳を聞かせろと迫る。

舞を安全な場所に逃したいのなら、俺が大陸までも連れて行ってやると言う源九郎に、幸村は俺も探しているものがあるのだと打ち明ける。

それは、三つに分かれたオリハルコンと言う金属で、今は三つの神器となり、その一つは加賀の小島で今、幕府が掘り起こしているのだが、実は自分も興味を持っている。今後、道中、舞の事をよろしく頼むと幸村は源九郎に頼むのだった。

その頃、その鬼ケ島を、破顔坊と姫夜叉が見つめていた。

幸村と別れた後、河原で縛った源九郎の背中に小石を投げて、後ろが隙だらけだと指摘した舞に、源九郎は、自分の祖父は異国の人間で、バリヤノを信長に献上しに来た人間だが、死ぬ直前に、まだ幼かった源九郎を呼び、この世にはあと二つ神器があるので、それを見つけ、本来持つべきものの元へ届けよと言い残されたのだと打ち明ける。

舞は、そんな源九郎にしなだれかかるのだった。

そんな二人の様子を、近くにいた佐助と牡丹が複雑な表情で見ていた。

鬼ケ島では、逃走して殺された父親の子供が、何かを土の中から見つけだしていた。

源九郎は、一緒に旅をする佐助に、何故、忍者の癖に刀を持ってないのかと聞くと、自分には足があるから、そんなものは必要ないと言い、おやかた様が前田家で待っているとせかす。

その夜、祭りの花火が上がる宿場では、籐次が待ち構えており、舞が捕まってしまう。

その籐次から剣を渡せと言われて困惑する源九郎だったが、舞の体に入り込んだ蘭が現れ、渡すな!とんでもない事になるぞ!と警告する。

そこへ、花火を調達して来た佐助が駆け付けて来たので、蘭は籐次の腕を噛みつき、一瞬の隙に逃げ出す。

すかさず、佐助が花火を籐次に三発発射したので、火だるまになった籐次の体を、源九郎が橋から川へ突き落としてしまう。

やっつけたと思い込んでいる源九郎と佐助に、蘭は、あいつはあれくらいで死ぬような相手ではない、少なくとも三つのオリハルコンと…と言いかけたところで気絶してしまう。

佐助が、蘭の体を背負って歩き始めると、川の中から甦った籐次が再び、彼らの前に現れる。

いつの間にか、その片腕は、すっかり巨大な刀に変型していた。

源九郎は背中の刀を抜くと、籐次の体を真っ二つに切り裂いてしまう。

いつの間にか、蘭の体の傷も癒えていた。

おやかた様つまり真田幸村も待ち受けていた加賀城主、前田利常の屋敷の到着した三人は、これで、島津、毛利、佐竹らと共に、徳川打倒陣が揃ったと聞かされる。

真田幸村は、お前たちは鬼ケ島に渡り、そこから大陸に渡れと言う。

その後、源九郎は、舞の事を幼い頃から守って来た佐助に、彼女の事が好きなのかとちょっとからかい気味に聞くが、佐助は狼狽しながらも口では必死に否定する。

その頃、半身になって道に落ちていた籐次の上半身に近づいた破顔坊に、ゲル状の物体が乗り移る。

すっかり様子が変った破顔坊に近づいて来た姫夜叉と毒虫。

一方、前田家の屋敷では、舞が佐助に、源九郎の事を思うと切なくなるのだと告白していた。

それを聞いた佐助が、自分は幼き頃よりずっと…と言いかけたところで、舞が虫の大軍に襲われる。

その頃、源九郎は独り大きな風呂に入っていた。

その背後、湯舟の反対側に女が入っているではないか。

その女、姫夜叉の髪の毛が伸びて襲いかかって来る。

髪の毛は、源九郎がつかんだ剣に絡み付いて来る。

姫夜叉は風呂の中に潜り、髪の毛を引っ張って来るが、それを耐えた源九郎は、彼女を突き刺して倒すと、風呂ぐらいゆっくり入らせろと呟く。

しかし、次の瞬間、舞も襲われたのではないかと部屋に駆け付けると、佐助が独り座り込んでいる。

佐助は、大の虫嫌いだと言い、俺がふがいないばかりに…と、むざむざ舞を誘拐された事を悔しがっている。

源九郎は、そんな佐助を殴りつけると、舞の事はお前が何とかしろ!お前には、お前しか出来ない事があるはずだと叱責する。

駆け付けて来た前田家の家臣たちは、おそらく襲撃して来たのは、鬼ケ島に住む土蜘蛛衆だろうと言う。

その鬼ケ島で舞(蘭)を待ち受けていた破顔坊は、彼女が持っていたオリハルコンでできたクルスを奪い取ると、これで、船に乗って帰る事ができると喜んでいた。

源九郎はと共に、鬼ケ島に上陸していた霧の才蔵(本田博太郎)率いる真田家の忍者たちは、あらかじめ各所に爆薬を仕掛けていた。

その後、佐助が、島に幽閉されていた人足たちに助けに来たと叫ぶと、人足たちは一斉に逃げ出しはじめる。

その中には、オリハルコンで出来た独鈷(とっこ)を掘り出した少年も混じっていた。

島には、いつの間にか牡丹も上陸していた。

霧の才蔵は、火矢を放ち、門に仕掛けていた爆薬を爆発させると、人足たちの逃げ道を作る。

騒ぎを知った破顔坊と黒虫が立ち上がる。

源九郎は、佐助に刀を渡そうとするが、佐助は受取らず、自分の足で役人を絞めはじめる。

舞が洞窟の中に幽閉されている事に気付いた佐助は、洞窟まで張られた紐に付いた滑車に乗って、一気に洞窟内へ入り込もうと滑りはじめる。

そこに立ちふさがった毒虫は、源九郎に大量の虫を襲いかからせるが、源九郎は近くで燃え盛っていた火の中に自ら飛び込み、たかっていた虫を焼き殺してしまう。

さらに、油を毒虫の体に浴びせ、火を投げ付ける。

火だるまになった毒虫は、崖から飛び下り大爆発を起こす。

監視役の役人たちに、霧の才蔵ら真田忍軍が襲いかかる。

海岸まで逃げ、自分は国に帰りたいので殺さないでくれと命乞いをして来た代官に、帰る所があるだけ幸せよと言いながら、才蔵は素早く斬り殺すのだった。

その頃、牡丹は、独鈷を持って逃げていた少年からそれを奪い取っていた。

牡丹は、それを、オリハルコンで出来たスカンナの独鈷と説明するが、少年は父親の形見だから返せと主張する。

しかし牡丹は、安心しろ、これで仇を取ってやると説得するのだった。

洞窟の中に入った源九郎が舞を救出するのを見た佐助は呆然とする。

そんな所にやって来た破顔坊の片手が刀に変型し、源九郎の体を貫いてしまう。

倒れた源九郎から、これであと一つだと言いながら、大帝の剣を奪い取ろうとする破顔坊。

先に洞窟の外に逃げ出していて、源九郎が出て来るのを待ち構えていた佐助と舞は、洞窟から出て来たのが破顔坊であったので驚いてしまう。

その時、破顔坊の体に衝撃が走り、牡丹が持っていた独鈷が光り出す。

牡丹がその場から離れようとすると、独鈷の光は消えるのだった。

何故か、破顔坊の体は巨大化していた。

舞の体に現れた蘭は、三つの神器は、あんたの元に来たがっているみたいだと呟く。

そこに、独鈷を持った牡丹がやって来る。

さらに、洞窟から源九郎も出て来るが、爺さん、すまねえ…と呟いた後、その場で倒れて死亡してしまう。

そこに駆け付けた舞の涙が、源九郎の傷口に落ちる。

破顔坊に対峙した牡丹は、自分は天草四郎時貞だと正体を明かす。

独鈷を持った天草四郎をつかんだ巨大破顔坊だったが、あなたも私も選ばれた者じゃないと言いながら、四郎は独鈷を佐助に投げ渡す。

独鈷を受取った佐助は、得意の足で、巨大破顔坊から逃げ回る。

さらに、破顔坊に飛び乗り、その首に足を巻き付けた佐助は、破顔坊が持っていたクルスを奪うと、天草四郎が、大帝の剣を握っていた破顔坊の腕を剣で切断してしまう。

佐助は、落ちた腕から剣を奪い取ると、それを倒れていた源九郎の元に持って行く。

それを破顔坊が追って来るが、いつの間にか、天草四郎は謎の微笑みを残して、その場から消えていた。

舞は、不思議にも生き返った源九郎を連れて来ていた。

その源九郎に、佐助が大帝の剣を投げ渡す。

剣を受取った源九郎は、迫って来た破顔坊に残っていた、もう片方の腕も切断してしまう。

その時、大帝の剣とクルス、独鈷の三種の神器が光で繋がったのを見た佐助は、クルスを舞に戻すと、自分は独鈷を持ち、三人が持った神器で出来た光の三角エリアに破顔坊は封じ込められてしまう。

源九郎は、空中に飛び上がると、変型しはじめた破顔坊の頭上から剣を突き降ろす。

破顔坊の体は真っ二つに切断されるが、生き残った脳髄が舞に襲いかかろうとする。

その脳髄に、三人が三つの神器を突き刺すと、破裂してしまうのだった。

意思の力が一つになった時、全ての力が解放される。本来それを手にする者とはお前の事だったのだと、蘭から言われた源九郎は、その背後から襲いかかって来た、まだ生きていた半身の破顔坊を、難なく斬ってしまうのだった。

そこにおやかた様、つまり真田幸村がやって来て、その三種の神器を渡せと言いかけるが、急に、その神器は万殿を選んだようだと悟ったようで、ならば、もう一働きしてもらおうと告げるのだった。

その後、大陸に渡った源九郎、ラクダに乗った舞、佐助の三人は、中近東にある塩の湖まで到達するが、そこで三人が持っていた三つの神器が反応しはじめる。

彼らが立っていた砂漠の下には、巨大な宇宙船が埋まっていたのであった。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

夢枕獏の同名小説をベースにしたオリジナル映画。

荒唐無稽な伝奇活劇とも言うべき内容になっており、東映お得意の時代劇要素と変身ヒーローものの要素をミックスしたような破天荒な話になっている。

理屈で観るのではなく、往年のテレビ特撮時代劇「仮面の忍者 赤影」でも観ているように、あくまでも、そのバカバカしさに身を委ねて楽しむような種類の作品だと思う。

ナレーションでかいつまんでストーリーの概略は説明はしているが、時代劇としてとか、SFとして、物語の背景をきちんと理解しながら観ようと思うと、かなり不親切な作りになっている事は確か。

そもそも真田幸村とは誰?と言うような方には、チンプンカンプンかも知れない。

特に、大作と言う感じでもないが、宇宙船が戦うシーンなど、CG技術の進歩もあって、特撮ものとしても十分に楽しむ事ができる。

あくまでも、この手の世界が好きなマニア対象の作品だと思う。