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おトラさんのホームラン

1958年、東京映画、西川辰美原作、原島正夫+新井一+和田勝美脚本、小田基義監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

野球解説者の小西得郎さんが近所の空き地で、タツオ(日吉としやす)も混じっている子供達相手にノックをしている。

子供に混ざって守っていたシェパード犬「シェーン」も、見事にボールをキャッチする。

小西さんは、思わず大きなフライを打ち上げてしまう。

そこへ、夕食の迎えに来たのが、日野江家の女中のおトラさん(柳家金語楼)。

彼女は、飛んで来たボールを無意識にキャッチしてしまう。

それを観ていた小西さんは、すっかり感心してしまい、「何と申しましょうか〜…、打ちも打ったり、捕りも捕ったり…」とお馴染みの名調子で解説すると、ぜひ一緒に野球をやらないかと誘うが、おトラさんは、今、公務中ですので…と断わろうとするが、トシオが、やらないと、おトラさんの苦手なカエルを持って来るぞと脅かすので、仕方なく参加する事になる。

一方、何時まで待っても、トシオもおトラさんも帰って来ないので、食卓で心配していた父、牛三(有島一郎)、母、馬子(水の也清美)、長女、トリ江(川田孝子)の三人は、玄関に訪ねて来た小西さんの姿を観てびっくり。

小西さんが、良いスライディングだったのですが、筋を違えてしまって…と、恐縮しながら見せたのは、子供達が持った戸板に乗せられたおトラさん。

張り切り過ぎて、足をねん挫してしまったのだった。

右足にギブスをつけ布団に寝かせられたおトラさんだったが、公務中に遊んでしまったばかりに…と恐縮し、無理して起き上がろうとするので、トリ江が、無理をしないで寝ていなさいと叱りつける。

幸い、今日は父親も休日だし、自分も、街頭録音が終わったら、すぐに帰宅するからと説得する。

やがて、勝手口に、白羊社の平さん(平凡太郎)が来たので、馬子があれこれ洗濯物を渡していると、それに気付いたおトラさんが、無理して這って来て、寝巻きや下着なんか、クリーニングに出す事はない。平さんの所は高いばかりだから、自分が洗うと言うではないか。

それでも、馬子にたしなめられ、平さんが帰ろうとすると、そこにやって来たお八重(若水ヤエ子)とおマメ(小桜京子)おたけ(水町千代子)ら女中仲間が、それで義理が立つのかと通せんぼをする。

本来、おトラさんの仕事だったものを奪うのだから、ただにしろなどと難癖をつけ、最後には、庭にある井戸で自分で洗って行けと言う。

その後、三人の女中たちは、日野江家にやって来た八百屋(橋本宜三)や肉屋(滝雅男)の御用聞きたちを全員、おトラさんのための勤労奉仕として、ただで庭で働かせはじめる。

そんな所に松葉づえ姿でやって来たのが、おトラさん。

もう後は自分でやるからと言いに来たのだが、そこに来た焼き芋屋の長さん(柳沢真一)にも、おマメが奉仕するよう勧めると、長さんは、そんな事より、ショック療法でなおせるはずだと言い出し、おトラさんの苦手なものを尋ねる。

ジャズとカエルが嫌いと聞いた長さんは、おトラさんの前に来ると、カエルの真似をしたり、桶をドラム代わりに叩いて、ジャズの真似事をしてみるが、さっぱり効果がないので首をかしげる。

その時、屋根に登っていたタツオが落ちそうになっている所を発見したおトラさんは、松葉づえを放り投げると、軒下に駆け付け、間一髪、落ちて来たタツオの身体を受けとめて事なきを得るが、その瞬間、足がすっかり直っている事に気付き、本人も、勤労奉仕させられていた者たちも全員大喜び。

ある朝、門の所を掃除していたおトラさんは、新聞配達しながら、街頭の電気のスイッチを切って回っている感心な少年から新聞を受取り、その真面目さに感心する。

その頃、顔を洗おうと洗面所に来ていたタツオは、寒いのでお湯を使おうとヤカンを持っていたが、そこにやって来た牛三から、子供の癖にそんな事をするんじゃないと注意され、簡単に顔を洗ったまま茶の間に戻って行く。

しかし、牛三も、寝室から隠し持って来た湯たんぽのお湯を洗面所に溜めて顔を洗いはじめる。

茶の間では、戻って来たタツオの顔がまだ汚れているので、もう一度ちゃんと洗って来なさいと馬子が注意をし、再び洗面所に戻って来たタツオは、父親のズルを発見し、今度は堂々と自分も湯たんぽの残り湯で顔を洗いはじめるのだった。

さすがに、今度は文句も言えずに牛三が茶の間に戻って行った後、石鹸をつかもうとしたタツオは、すべって、石鹸が味噌汁の鍋の中に入ってしまったの観て、固まってしまった所に、おトラさんがやって来て、その鍋を茶の間に持って行ってしまう。

何も言えないまま、食卓に戻って来たタツオが見守る中、今日、広島から甥の牛男が訪ねて来ると馬子に言いながら、注がれた味噌汁に口をつけた牛三は、予想外に「いつもより旨いが、何か特別なだしでも使ったのか?」と聞くが、しばらくすると、口からシャボン玉を吹き出す。

その日、勝手口のおトラさんの所に、お八重やおマメがおしゃべりに立ち寄っていた所へ、牛乳屋が集金にやって来る。

お八重やおマメは、最近、牛乳が届かない日があるのに、毎日分、集金するのはおかしいと文句を言い出す。

おトラさんも、今月は4日、来なかった日があると文句を言う。

そんな中、馬子が出かけようとしていた。

馬子は、広島の牛男の顔を知らないおトラさんだけ残しておくのは心配そうだったが、おトラさんは、御主人牛三に似て、エラが張ってヒゲがあるらしいですからすぐに分かりますよと返事して見送る。

配達しなかった日なんかないと反論する牛乳屋に、おトラさんが4日分引いた金額を渡して帰らせた時、おたけが、近所に空き巣が入ったと言いに来たので、女中たちは一斉に野次馬に出かける。

空き巣に入られた家の主人林三郎(林家三平)は、おトラさんたち野次馬が見守る中、事情聴取に来た警官に額の後ろに隠してあった5000円と、新妻(光丘ひろみ)の時計も盗まれたと、被害状況を説明しながら、「どうもすいません!」「本当に、身体だけは大切にして下さいよ」と繰り返していた。

その頃、当の空き巣(丘寵児)が、無人となった日野江家に上がり込んでいた。

彼は、茶箪笥から饅頭を取り出すと、勝手に食べはじめる。

一方、女中がいない家は物騒だ、女中がいるのは留守番代わりにもなっているのだと言い合いながら、仲間同士で帰って来ていた女中たちは、ふと、自分が今、家を開けて来てしまった事に気付き、慌てて、めいめいの家に走り戻って行くのだった。

おトラさんも慌てて家に戻ってみるが、そこにいたのがすっかり物色し終わり、盗品をふろしき包みに包んで立ち去ろうとしていた空き巣。

しかし、おトラさんは、その顔にちょび髭があるので、てっきり牛男と早とちりしてしまい、丁寧に挨拶しはじめる。

そこに、タツオも戻って来るが、彼も、牛男に会ったのは幼い頃だったので覚えていない様子。

それに気付いた空き巣は、間違えられた相手になり済ます事にする。

ふろしき包みの中に入れておいた盗品の目覚まし時計が鳴りだしたので、一瞬慌てた空き巣だったが、それを止めると、タツオに土産を持って来たと言い、盗品のネックレスなどを渡そうとしたので、つまらないタツオは受取ろうとしない。

やがて、おトラさんが風呂の支度ができたと言うので、仕方なく、空き巣は風呂に入る事にする。

その時、日野江家を訪ねて、一人の気の弱そうな男がやって来る。

空き巣が、ヤケになって風呂の中で歌など唄いはじめた時、背中でも流しましょうかとと聞きに来たおトラさんに、今玄関に押し売りみたいなやつが来たとタツオが呼びに来る。

おトラさんは玄関にいた男に、ジェスチャーで、用はない帰れと言う身ぶりを示し、相手は、何か言いかけたそうだったが、おトラさんの無言の勢いに飲まれたのか、すごすご外に出て行く事になる。

おトラさんは、空き巣から預かった洋服を、アイロンがけしていた。

一方、おトラさんが用意した丹前に着替えた空き巣は、ふろしき包みが置いてある今に戻って来ると、それを背負って庭から逃げ出そうとするが、外でジット、タツオが様子をうかがっている事に気付くと、泥棒の真似を見せてやろうかと言い出し、丹前を尻っぱしょりすると、わざとらしく頬かぶりをし、いかにもコントの泥棒のような振りをしながら、裏口から逃げる所を演じはじめる。

その直後、帰宅して来た馬子は、玄関前で座り込んでいる牛男(有馬是馬)を発見し、慌てて、家の中に招き入れようとするが、そこに出て来たおトラさんが、その男は押し売りだと言う。

馬子が説明すると、ヒゲがないではないかとおトラさんは驚く。

おトラさんの勢いを恐れている牛男は、馬子の背後に隠れながら、そったのだと、恐縮そうに説明するのだった。

そこに出て来たタツオから、あのおじさん、荷物を持って出て行ったと聞かされたおトラさんは、はじめて、事の真相に気付いて、家の中に駆け込む。

想像通り、タンスの中はもぬけの殻だった。

その夜、帰宅して来て事情を知った牛三は、ズボンのお釣があっただけマシだったじゃないかと、着物類を盗まれてがっかりする馬子を慰める。

さっき泣いていたおトラさんの姿を見かけ心配したトリ江が台所に様子を観に行くと、おトラさんが天井から紐で輪っかを作っているので、慌てて早まらないでと止めるが、当のおトラさんは、何事かと言うように、猫に盗まれないように、魚を乗せたざるを吊している所だと言う。

しかし、おトラさんは明らかに責任を感じているようで、その後目に見えて元気をなくしていた。

道で出会ったお八重やおマメ、長さんが心配して声をかけても、おトラさんは気付かないまま通り過ぎて行くと言った有り様。

その直後、同じようにぼーっとした様子のおたけがやって来て、誰かが飲んだんじゃないかと思うとお八重たちに言う。

何事かと言うと、牛乳がなくなる日があるのは、誰かが盗んで飲んでいるんじゃないかと思い付いたと言うのだった。

空き地で、ぼんやり座り込んでいたおトラさんのそばにやって来たのは、毎日、新聞配達で会っている、あの感心な少年野正夫(山本一己)と、その妹ひで子(稲葉秀子)だった。

聞けば、彼らの母親は今病気で寝込んでおり、父親は仕事を探しに出かけたままいまだに帰らないのだと言う。

正夫は、修学旅行に行く金がないので、新聞配達をしているのだと言う。

妹が、雨にも負けず、風にも負けず…と言う詩を、学校で教えてもらったと言うのを聞いたおトラさんは、自分も元気が出て来たと立ち上がり、二人と一緒に帰路につくのだった。

その日、帰宅して来たトリ江は、台所にいたおトラさんが元気そうになっていたので安心するが、その夜も、いつも長っ尻なひつじさんが牛三相手に碁をしに来ていると知ると、露骨に迷惑顔になる。

いつも徹夜に突き合わされる事になるおトラさんも迷惑そうで、帚を逆さに壁に立て掛けたりするまじないをしようとしていたが、トリ江は突然、グッドアイデアが閃いたと言い出す。

おトラさんとトリ江は、ひつじさんと牛三が碁をしている部屋の障子の下半分をあけると、廊下で火の玉を飛ばしてみせたりするが、碁に夢中の二人は全く気付かない様子。

それではと、無気味な音楽をテープで流し、タツオも加わって、廊下でお化けの影絵を始めるが、是又、何の効果もなかった。

そんな部屋に、何も知らずに茶を運んで来た馬子は、障子に写ったお化けの影を観てひっくり返るが、それも又、碁に夢中の二人には無関心だった。

翌朝、いつものように新聞を配達していた正夫は、待ち伏せていたお八重、おマメ、おたけらに捕まってしまう。

その少年こそ、牛乳泥棒だと思い込んでいたからだ。

しかし、そこに顔を出したおトラさんは、この子は絶対にそんな事をする子供ではないと弁護する。

それでも、信用しないお八重たちだったが、そこにもう一人の女中お宮がやって来て、うちも今、牛乳を盗まれたと言う。

それを聞いたおトラさんは、ここに今捕まっている少年が、これから向う道順にある家の牛乳を盗めるはずがないと、見事な推理を展開し、正夫の無実を見事に証明してみせる。

自分達がとんだ勘違いをしていた事に気付いたお八重たちは、正夫に何かお詫びをしなくちゃと反省する。

すると、おトラさんが、あの子は、修学旅行に行けないそうなので、何とか力になってやれないだろうかと言い出す。

その後、同じ事を打ち明けられ、おトラさんから、何か、お金になる話はないかと聞かれたトリ江は、それなら、うちでやっている「メドレアリレーコンクール」と言う番組に出てみないかと言う。

三人一組で歌とパントマイムで競争し、優勝すれば、賞金が一万円もらえるのだと言うのだ。

さっそく、そのコーナーがある「ノーシンメドレークイズ」と言う番組に出てみた、おトラさん、お八重、長さんの三人。

審査員は、西川辰美、豆千代、芝山みよ子の三人。

まずはじめに、歌の得意な長さんが美声を披露し鐘を鳴らす。

次いで登場したお八重も、ズーズー弁ながら見事な唄いっぷりで「有楽町で会いましょう」を歌い上げ、これ又、鐘を鳴らす。

最後は、出されたお題を、パントマイムで仲間たちに当てさせる「ジェスチャー」のコーナー。

おトラさんに出されたお題は「瀕死の白鳥」だった。

必死に、ジェスチャーをはじめたおトラさんだったが、さっぱり答えが出ない。

その内、客席の真ん前で観ていた中年男も、あれこれ茶々を入れはじめる。

時間がなくなって来て、苛立って来たおトラさんは、ふと、その観客の顔を観て、それが、いつかの空き巣だと気付き、思わず、演技途中で舞台から飛び下りると、客席を逃げ回る空き巣を追い掛けはじめる。

かくして、空き巣は捕まえる事が出来たが、番組はメチャメチャになってしまい、賞金はパーになってしまう。

おトラさんは、一緒に帰るトリ江に謝るのだった。

後日、長さんは、魚金や平さん、女中仲間たちを集め、何事かを相談しあっていた。

やがて、日野江家の庭に招待された正夫とひで子兄妹は、長さんたちが準備した書き割りの列車の椅子に腰掛け、仲間たちが用意していた「修学旅行ごっこ」を楽しむ事になる。

おトラさんが発射の笛を吹き、障子を使って列車の擬音を演じはじめると、車窓を走るのは、男たちが持って走る書き割りの風景。

駅に到着すれば、女中たちやトリ江らが扮した弁当売りから、作り物の弁当を買う真似をする。

二人が座った椅子の下に潜った男二人は、列車の揺れを表現するため、懸命に椅子を揺すり続けるのだった。

その「ごっこ」の最中、馬子に案内され、光が丘署の署長(藤山竜一)がやって来る。

先日の空き巣逮捕への協力のお礼として、おトラさんに一日署長をやって欲しいと言う依頼だった。

馬子の勧めもあり、受ける事にしたおトラさん。

頭が禿げている事を発見された署長は、ついでにと、夜に走る列車から見える月の役をやらされる事になる。

そこへ、一日署長の取材に訪れて来た新聞記者たちが、「修学旅行ごっこ」の様子を観て、何をやっているのかと聞いて来たので、事情をおトラさんが説明すると、それは記事になると写真を撮りはじめる。

翌日、父親が帰って来ない正夫らの記事が新聞各紙に掲載される。

数日後、吹奏楽団が演奏する中、光が丘署の前で「都民と警察の集い」が開かれる。

警察署長の格好をしたおトラさんが縁台に乗り、表彰する働く少年代表として、招待した野口正夫が呼出される。

その表彰式を見守る群集の中に、一人の中年男(藤尾純)が混じっていた。

署長役のおトラさんが、表彰状と電力会社からの御褒美を正夫に手渡した後、群集の中から走り出て来た中年男が、おトラさんに向い、新聞に載っていた牛乳を盗んで飲んでいた犯人と言うのは自分だと自白する。

働きに行く時、空腹に絶えきれず、つい…と男が弁解していた時、正夫が「父さん!」と抱きついて来る。

何と、その男こそ、長年行方不明だった正夫の父親だったのだ。

一緒に招待されていたひで子も駆け寄って来る。

父親の処分をどうしようかと、隣に立っていた本物の署長に訪ねたおトラさんだったが、今日の署長はあなたなのだから、あなたが言った事に従いますと言われると、その場で、父親を解放してやるのだった。

その様子を、テント内の招待席で観ていた小西得郎さんは、「これは、おトラさんのホームランですね」と、感心したように解説するのだった。

吹奏楽団が「おトラさん」のテーマソングを演奏しはじめると、その場にいた全員が唄いはじめ、壇上に立っていたおトラさんは敬礼を返すのだった。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

西川辰美が新聞に掲載していた人気マンガのテレビドラマをベースにした映画化シリーズの第二弾。

本作の見所の一つは、何と言ってもゲスト出演している林家三平の懐かしい姿だろう。

テレビで売れっ子、人気絶頂だった頃で、いかにも元気で若々しい。

他に珍しいと言えば、冒頭登場する名犬「シェーン」だろうか?

おそらく、「少年ジェット」に出ていたシェパードではないかと思う。

人気野球解説者小西得郎さんなどは、もはやレギュラーのような登場の仕方。

貧しい子供と言うのも、いかにも時代を感じさせる題材である。

修学旅行ごっこのアイデアは、今観ても、なかなか楽しませてくれる。

そして何と言っても最大の見所は、金語楼が、当時NHKの人気番組だった「ジェスチャー」を再現しているシーンだろう。

赤組キャプテン、ターキーさんこと水の江滝子と、白組キャプテン金語楼が、チーム対抗で競い合う「ジェスチャー当て」ゲームは、国民的な人気を博した有名な番組だった。

「おトラさん」のテレビドラマの方も、当時はすごい視聴率を誇っており、この二つの人気番組の顔であった金語楼が、いかに当時人気者であったかが分かると思う。

この頃から、映画界は、そうしたテレビの人気をちゃっかり利用していた訳だ。

上映時間57分の中編ながら、盛り沢山のアイデアと金語楼の熱演で、素朴ながらも楽しい作品に仕上がっている。