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クラッシャージョウ

1983年、日本サンライズ、高千穂遥原作+脚本、安彦良和脚本+監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

AD2161、「SPACE PORT」まで、250KMの表示があるハイウェイをひた走る輸送トラックを、追撃する車が三台。

追跡車からは光線銃が撃ち込まれ、トラックの運転手が死亡してしまう。

慌てた、助手席の男は、トラックを横道にそらし、都市部の隠れ家まで逃げ込む。

男たちは、トラックに積んだ荷物をどうすべきが話し合っていた。

宇宙空港がすでに閉鎖されてしまったからだ。

その荷物とは、眠った裸の女性だった。

タイトル

ジョウ(声-竹内拓)、アルフィン(声-佐々木るん)、タロス(声-小林清志)、リッキー(声-小原乃梨子)ら4人は、エレナと言う富豪の娘が病気になったので、その冷凍睡眠体を30時間以内に惑星ミッコラまで運んで欲しいとの依頼を、バレンチノスなる人物から受けていた。

クラッシャーである自分達に、前例のない意外な頼みだったので、連合宇宙軍に頼めば良いのではないかと聞き返したジョウだったが、それでは事が大袈裟になり、グループ全体に傷がつくと言う。

念のために、エレナのフルネームを尋ねたジョウは、エレナ・スコーランと聞かされ驚く。

銀河系中でも10指に入る名門だったからである。

バレンチノスはそこの執事なのだと言う。

証拠を見せて欲しいと言うと、バレンチノスはスペシャルカードを出してみせる。

しばし考えたジョウは、50時間あったはずの休暇が消えるなと呟く。

仕事を受ける事にしたのだ。

冷凍睡眠体のエレナを、宇宙船ミネルヴァに詰め込んで発射したジョウは、一緒に乗り込んだバレンチノフから前金の5000を渡される。

バレンチノフに乗物酔いの薬を飲ませて客室に乗せた後、操縦席のジョウらは、早速ワープを開始するが、その途中で、予期せぬ重力異常を感じはじめ、ワープ空間がおかしくなる。

ただちに全ウイッチをオフにさせたジョウだったが、間もなく全員気絶してしまう。

やがて、気がついたジョウはタロスたちも起こし、船内カメラも故障しているため、エレナの冷凍装置を確認にカーゴルームに行くが、その装置がなくなっている事に気付く。

さらに、同乗していたはずのバレンチノスたちの姿も消えている。

訳が分からず操縦席に戻ってきたジョウだったが、現在位置はクジラ座宙域らしいと言う事を聞く。

やがて、近くにワープアウトして来る船影を発見するが、近づいて来たのは連合宇宙軍の巡洋艦で、その船から送られて来た映像に映し出された男は、ジョウたちを海賊呼ばわりして、臨検すると言う。

やがて、乗り込んで来た男はコワルスキー(声-納谷悟朗)と名乗り、ここは商業コースだとジョウに告げる。

ジョウは、病人を輸送中だったと返答するが、その患者が消えたと言うと、コワルスキーはバカにする。

依頼状と、前金を見せようと船内を探したリッキーだったが、その二つとも見つからない事に気付き、ますます、ジョウたちの立場は悪くなってしまう。

コワルスキーは、ジョウたちをスタージスの本部に連行して、事情聴取する事にする。

ホパスの警察に照会してみたが、ジョウたちの話を裏付けるものはなかったとコワルスキーは言う。

尋問を終え、部屋の外に出たコワルスキーを待っていたのは、情報局の男で、検事局はやつらを泳がせろと言っていると告げる。

アラミス惑星に行くように命じられたジョウたちは、ジョウの父親で議長のダン(声-小林昭二)に謁見する。

ダンは、クラッシャーは、非合法な仕事を請け負わないはずだがと問いつめ、クラッシャー評議会の決定により、6ヶ月の謹慎処分を下され、即刻、アラミスに戻るように指示される。

クラッシャー建国の父と言われるダンの偉大さに反抗心を持つジョウたちは、面白くないのでディスコにくり出す事になる。

ジョウにつられて、アルフィンも酒を飲むが、酒乱のケがあったのでとんでもない事に。

酔った勢いで、ジョウは他の客たちと喧嘩を始めてしまい、タロスたちも加わる事に。

店中大騒ぎになり、とうとう警官隊が駆け付ける始末。

その最中、ジョウたちを助けてくれたのが、20年前までクラッシャー仲間であり、今は、宇宙軍の情報部二課で働いていると言うバード中佐(声-小林修)だった。

コワルスキーの長所を観たと言う彼が言うには、バレンチノスの本名はヨーゼフ・ドッチと言う海賊であり、ジョウたちが見せられたスペシャルカードは盗品だったらしい。

そのヨーゼフらは、今、犯罪者たちがわんさといるラゴールに潜んでいると言うのだ。

その情報を得たジョウは、ラゴールに寄って行く事にする。

その言葉を聞いたバードは、影でほくそ笑み、コワルスキーに連絡を入れる。

ミネルヴァは、ラゴールが持つ3つの衛星の内、第2衛星であるミナウスに接近する。

ミネルヴァは、入国審査を受けるため、ステーションにドッキング要請がある。

その様子を映像で観て慌てていたのが、ヨーゼフだったが、そのヨーゼフから事情を聞いて面白がっていた海賊仲間がいた。

そんな中、血気に逸ったノーマ(弥永和子)とネロ(渡部猛)が、車でミネルヴァ襲撃に出発する。

無事入国許可が降り、地上に着陸体勢になったミネルヴァだったが、大気圏を降下中、牽引ビームが消えた事に気付く。

見ると、攻撃ジェット機が8機も近づいて来て、ミサイルを発射して来るではないか。

ジョウとアルフィンは、ファイター1号に乗り換え、ミネルバから飛び出すと、向って来る攻撃機とチキンレースを始める。

やがて、ノーマのジェット機とネロのジェット機は、互いに勝ちを焦り、空中で接触して飛行不能になってしまう。

一方、ジョウのシャトルの方も、エンジンに不調をきたし、不時着する事になる。

何とか、ジャングル地帯に着陸出来たものの、機体を二人が出た途端、ファイターは爆発してしまう。

その頃、ミネルヴァの方には、ラゴール大統領マルドーラ閣下から出頭せよとの、緊急指令が入る。

機体を失ったジョウとアルフィンは、救助信号を出して、ファイター2号の到着を待ちわびていたが、信号をキャッチしてやって来たのは、ジェットパックを背負ったノーマとネロだった。

ネロの放った光線銃は、アルフィンを傷つける。

一方、反撃したジョウの光線銃は、ノーマに当り、ノーマは地面の穴に墜落してしまう。

アルフィンがネロに捕まってしまった事に気付いたジョウだったが、そのネロは、いつの間にか、背後から近づいていた巨大な一つ目の猿人に襲撃され殺されてしまう。

アルフィンを救い出し、ジャングルの中を逃げたジョウだったが、今度は、巨大な食虫植物の蔓にアルフィンが捕まってしまい、あわや、歯の生えた花に食べられようとした瞬間、空から光線が降って来て、食虫植物を破壊してしまう。

タロスの乗ったヴィートルがようやく上空に到着したのだった。

ジョウとアルフィンを収容し、飛び去って行くその機体を見上げて驚いていたのは、穴から這い上がって来たノーマだった。

特別機を操縦していたタロスは、ジョウたちに、この機体は大統領直々に借りたものである事を明かす。

その大統領の秘書が運転する車に乗せられ、街に出たジョウたちは、その車内テレビに映し出されたマルドーラ大統領(声-柴田秀勝)から、ビッグ・マーフィと呼ばれる男を首領とする海賊一味が、昏睡状態の女性をこの星に運んで来たらしいが、連合宇宙軍を介入させたら、都市を攻撃すると脅しているので、君たちクラッシャーで壊滅してくれないかと依頼して来る。

自分達がここへ来た目的は、ヨーゼフ・ドッチと言う男を捕まえに来ただけであり、海賊退治など、クラッシャーの仕事ではないと断わろうとするが、ビッグ・マーフィを捕まえて引き渡すだけで良ければ協力しても良いと答える。

それに対し、ラゴール政府は一切関わらないと明言したマルドーラ大統領は、要塞化したマーフィ・パイレーツの隠れ家ベゴニアス島の情報を教える。

さっそく、ミネルヴァにフロートを付けて島に接近したジョウたちは、水中メカ「ジンベエ鮫」に捕まりアクアラングで島に上陸する。

島には、ハンターロボが配置されていた。

監視所に侵入したジョウたちは、麻酔ガスで、見張りを眠らせると、島内の情報をチャックする。

その頃、島内の研究所では、覚醒させようと試みるも、何故か意識が戻らない冷凍睡眠の女性には、何か、強力な暗示がかかっているのではないかと、医師代表が、海賊の一味キリー(声-曽我部和行)に困惑しながら報告していた。

そこへ、マーフィ4人衆の一人、ネロがやられ。その相手を、大統領のビートルが助けに来たとノーマが知らせに来る。

キリーは、すでにそいつらが島に潜入している危険性があると感じ、島内の探査を命ずる。

その頃、ジョウは、奪い取った敵の車を要塞の入口に突っ込ませていた。

キリーから、侵入者の報告を受けたマーフィーは、もう一人臭い奴がいると呟く。

そこへ、第四地区で爆発が起きたとの報告が入る。

一方、タロスとリッキーも、ジョウたちの侵入をごまかすために、別の地域で敵の車を奪い暴れ回っていたが、そこにハンターが迫って来る。

リッキーは、マーフィー4人衆の一人ロキ(声-長掘芳夫)に襲撃されるが、同じ大男のタロスが相手を勤める。

その頃、ジョウとアルフィンは、敵要塞への侵入に成功したかに思えたが、逐一モニターで監視していたキリーらに待伏せされていた事に気付く。

ジョウは、侵入者は自分達4人だけではないと嘘をつき、手の中のスイッチで爆薬を爆破させると、その隙をついて、屋上にあるはずのヘリポートへ向おうとエレベーターに乗る。

しかし、降りた階にあったのは手術室で、そこに探し求めていた冷凍睡眠の美女の姿があった。

ただちに、そこに侵入したジョウとアルフィンは、医者を捕まえ、屋上への通路を聞き出す。

患者専用のエレベーターがある事を知ったジョウとアルフィンは、眠ったままの美女の身体を抱き、屋上に向う。

しかし、着いた屋上には大型ヘリはなく、ようやく見つけたのは、二人乗りの小型ヘリだけだった。

仕方なく、そのヘリに乗り込んだジョウとアルフィンは、眠った美女を抱えて空に飛び出す。

追って来たキリーは、それを追撃させる。

一方、リッキーとタロスは、ロキに捕まり、要塞内の拷問室に縛り付けられていた。

リッキーを拷問しかけ、それをかばうために挑発して来たタロスを、むきになって殴り続けていたロキだったが、やって来て目撃したマーフィーから、こっぴどく叱りつけられる。

一方、ジャングル地帯に逃げ込んでいたジョウとアルフィンは、連れて来た裸の美女が、金持ちの令嬢ではないとすると、一体何者かと怪んでいた。

その時、その裸の美女が長い眠りから眼を覚ます。

彼女は、自分は、新型ワープ装置を開発中だったドクターバルボスの助手でジョナ・マチュア(声-武藤礼子)だと名乗る。

外部から、ワープコントロールが可能だと言うその装置に眼を付けた海賊がドクターを襲って来たので、自分は、冷凍装置に入ったが、そのまま誘拐されてしまったのだと言う。

ワープコントロール装置は、まだ未完成であり、知らずに使い続けると、暴走する危険性があると言うのだ。

そんな彼らの前に追って来たハンターロボットが姿を現したので、何とかアルフィンと協力して倒した後、マチュアは、ジョウの年を尋ね、何故、こんな仕事をしているのかと聞いて来る。

17と答えたジョウは、偉大すぎる父親クラッシャーダンの事を愚痴ってみせるが、それを聞いたマチュアは、父親はきっとあなたの事をいつも心配しているに違いないと言い、ジョウをたしなめるのだった。

ジョウは、もし、そのワープコントロール装置を、マーフィーパイレーツが持っているとすると、ワープ中の宇宙船を自由に操る事ができる訳で、自分達のミネルヴァがワープ中に異常自体になったのも、そのせいだったに違いないと気付く。

そんなマチュアとジョウが語らっている姿を観たアルフィンは嫉妬する。

自分は、装置を永久に作動させないようにする事ができると言うマチュアの言葉を聞いたジョウは、マーフィーに近づくため、わざと投降する作戦をとる。

捕まったジョウとアルフィンは、リッキーとタロスが捕まっていた部屋に連れて来られ、マチュアだけはノーマに別室に連れて行かれる。

ジョウは、タロスに、瞬時に何事かを耳打ちする。

急に元気付いたタロスは、自分の手足を固定していた鉄枠をあっさり引きちぎると、左手に仕込まれていたマシンガンで入口を破壊し、ジョウたちと部屋を脱出する。

その頃、ノーマは、鞭でマチュアを拷問している所だった。

それでもマチュアが言う事を聞きそうにもない様子を観たキリーは、いきなり彼女の足元目掛けて、マシンガンを連射し始める。

マチュアは、実験室が襲われた時の事を思い出し、恐怖のあまり、言う事を聞くと言い出すのだった。

その時、ジョウたちが脱走した知らせが入る。

マーフィーは監視カメラで、その逃げる様子を全て観ていた。

ベルトコンベアに落ち、他のメンバーと別れた後、あらゆるものを溶かす水槽のある部屋に入り込んで来てしまったジョウを待ち受けていたのは、先回りしていたノーマたちだった。

室内に充満した気体のせいで火器が使用出来ない場所である事を知ったジョウは、奪って来た敵の銃から剣が出る事を知り、それで戦う。

しかし、天井から吊り下がった鎖に掴まりながら戦っている途中で、その銃剣を部屋の中央にある巨大な貯水槽に落としてしまう。

貯水槽の中には、強力な溶解液が満たされていた。

武器を失ったジョウの身体を、ノーマの鞭が容赦なく打ちのめし、首に巻き付けた鞭で窒息させ、彼を貯水槽へ落とそうとするが、ジョウによってバランスを崩されたノーマの方が、貯水槽に落ちてしまい溶ける。

その後、地下通路を逃げていたジョウは、バレンチノス…つまり海賊ヨーゼフ・ドッチの遺体を発見する。

やがて、汚水槽に落ちたと言う他のメンバーたちと合流したジョウは、ミネルヴァで待機していたロボットドンゴに指令を出す。

ロボットながら「大快楽」と言うエロ雑誌を読んでいたドンゴは、通信を受け、直ちに、ミサイルを海賊の基地に向け発射する。

そのミサイルを被弾した海賊基地は、壊滅状態になる。

マーフィーは、キリーにマチュアを連れ出すように命じ、彼らは宇宙要塞ゴモラに向う巨大シャトルへ向う。

タロスは、その車を途中で阻止しようとするが、敵の妨害にあって、マーフィーらを乗せた巨大シャトルはそのまま発射してしまう。

ジョウたちの元には、ミネルヴァがやって来るが、ミサイル攻撃だけであっさり壊滅してしまった基地の惨状をジョウは不思議がっていた。

その様子を映像で監視していたマルドーラ大統領は、連合宇宙軍に連絡してマーフィーを叩くよう、部下に命ずる。

ラゴールの大統領から、海賊に襲撃されているとの連絡を受けたコワルスキーは、直ちに巡洋艦をラゴールに向けさせる。

情報部のバード中佐は、自分の宇宙艇で先行する事にする。

宇宙要塞ゴモラに到着したシャトルから降り立ったマーフィーを讃える海賊たち。

マーフィーは、自分達を追って来たジョウの乗るミネルヴァを攻撃するため、ドッキングポートを集中攻撃するよう命ずる。

その頃、連合宇宙軍の巡洋艦のみならず、戦艦クラスまでゴモラに接近していた。

コンバット・フォーメーションをとったミネルヴァだったが、ゴモラからの集中攻撃を受け、機体上部を損傷してしまう。

そこに、バードの乗った宇宙艇が救援に駆け付ける。

マーフィーは、軌道ミサイルをラゴールの都市バブロポリスに打ち込むよう命ずる。

その直後、非常ベルがゴモラ内に鳴り響き、連合宇宙軍が接近して来た事が分かる。

それを知ったマーフィーは、マルドーラの仕業と気付く。

裏切られた事を知ったマーフィーは、事故が起きる!と止めようとするマチュアの声も聞かず、ワープコントロール装置を作動させる。

ワープ中だった連合宇宙軍の戦艦たちは、空間をゆがめられ、突然ラゴールの大気圏内に出現したかと思うと、そのまま地表に墜落して行く。

破壊されて行く国土を大統領府から観ていたマルドーラは、マーフィーが「あれ」を使っているのだと気付く。

その時、マーフィーの背後に立っていたロキが、突然、ワープコントール装置の前にいたマーフィーを射殺してしまう。

ロキは、「マルドーラは、オレの方がボスにふさわしいと言っていた」とつぶやきながら、マーフィートそのペットの死体を建物から突き落とす。

マチュアは、目の前にあるワープコントロール装置が暴走をはじめており、このままでは宇宙が避けてしまうと叫ぶ。

ジョウは、コワルスキーに援護を頼むと、ミネルヴァをドッキングポートに突っ込ませる。

ジョウたちは、マチュアを探すため、装甲車で要塞内に乗り出すが、その前に、ロボットのようなものが立ちふさがる。

マチュアは、自分のいる建物から少し離れた所にあるワープコントロール装置の本体についたパワージェネレーターを動かせば、暴走をとめる事ができるか見知れないと気付き、建物から伸びている、細いアンテナを綱渡りの要領で渡りはじめる。

しかし、その様子を観ていたロキから撃たれ、危うく地上へ落ちかける。

装甲車を阻止しようとしていたロボットは、キリーが入ったモビルスーツだった。

ジョウは、装甲車のパワーを全開にして、モビルスーツを壁に押し潰す。

マチュアは、ワープコントロール装置の本体側面を必死によじ登っていた。

建物内に残っていたロキは、そのマチュアを止めようと、光線銃を発射し、その一発が命中してしまう。

そのロキのいる部屋に突っ込んで来たのが、ジョウたちの装甲車で、ジョウは、その場でロキを撃つ。

マチュアの側に向ったジョウに、パワージェネレーターのレバーを操作するように頼む瀕死のマチュア。

ようやくワープコントロール装置は停止するが、その直後、マチュアは息を引取ってしまう。

哀しみに暮れるジョウの元に、コワルスキーとバードが近づいて来る。

彼らに向い、瀕死の状態で倒れていたロキは、全てはマルドーラの差し金で、自分もあいつに騙されていたのだと洩して死んで行く。

それを聞いたジョウは怒りに燃える。

その後、ラゴールでは、パイレーツ一味を完全に取り除いたと、マルドーラ大統領が記者会見を開いていた。

その後、執務室に戻って来たマルドーラは、そこにジョウが待っていた事に気付く。

ジョウは、ロキとマーフィーが、あんたを地獄で待っているそうだぜと呟く。

何の事か分からないという風にとぼける大統領に、あんたとマーフィートはグルだったのだと謎ときを始めるジョウ。

海賊の上がりの分け前にも預かっていたあんただが、やがて、マーフィーが邪魔になり、あのワープコントロール装置も欲しくなったので、オレとロキを利用して、マーフィーを殺させようとしたのだと。

その直後、情報部のバード中佐と宇宙軍が入って来て、大統領に、海賊の共犯者として逮捕状を示し連行して行く。

その際、バード中佐はジョウに礼を言うが、ジョウは彼を殴りつける。

バードも又、ジョウを利用していた一人だったからだ。

その後、アラミスの指令室にいたダンは、バードにお手柄だったと誉めるが、バードは、嫌な役目をやらねばならなかった事への複雑な表情を浮かべる。

今回の作戦は、全て、ダンの差し金だったのだ。

アルフィンと久々にドライブに出かけていたジョウだったが、ジョウには、ワープコントロール装置を発明したバルボス博士と言うのは、マチュアの実の父親だった事に気付いていた。

ジョウの事を、父親ダンが何時も心配しているに違いないと言ってくれたのも、そうした自分と父親との強い絆がマチュアにはあったからだ。

そうしたマチュアの気持ちを感じながら、ジョウは車を飛ばすのだった。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

高千穂遥原作の人気小説のアニメ化作品。

快調なテンポと複雑なストーリー展開で、最後まで飽きさせない娯楽活劇になっている。

ただし、敵のキャラクターが類型的で、魅力に乏しいのが惜しまれる。

アニメは、画面上の絵の情報量が、実写に比べ遥かに劣るので、その分、実写のストーリー展開よりも内容を詰め込まなければ面白く感じられないのだが、この作品は、その点、良く健闘していると思う。

さすがに、今観ると、CGなどを導入する前の作品なので、メカの動きなどがギクシャクしているようにも感じられるが、当時としては相当頑張っていた方だと思う。

小林清志や納谷悟朗と言ったお馴染み所が声を勤めているので、ちょっと「ルパン三世」を連想させたりもする。

劇中、同じ原作者の「ダーティ・ペア」が、映画として登場するなど、サービス精神も旺盛。

この作品には、大友克洋や竹宮恵子と言った当時の人気漫画家たちも、遊びで参加している。