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まらそん侍

1956年、大映、伊馬春部原作、八木隆一郎脚本、森一生監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!▼▼▼▼▼

安政年間、上州安中藩では、毎年、若侍たちの鍛練の為、往復14里14丁走る「遠足の儀」を行っていました。
今でいう「マラソン」ですね。

藩の学校に通う若き侍、飼葉一馬(勝新太郎)、秋庭郁之助(夏目俊二)、本田市之丞(大泉滉)らは、ある年の「遠足の儀」で上位を占めたので、殿様(十朱久雄)から、「金無垢の大煙管(全長1mくらい)」での喫煙を褒美として許されます。

その「金煙管」を各人に廻す役目をしていた、家老の娘、千鶴に3人は一目惚れしてしまいます。

一方、藩に潜んでいたコソ泥3人組の一人、丹九郎(トニ−谷)は、その金煙管の噂を聞き付け、何とか盗み出そうと隙を狙っています。
一旦は盗みに失敗した丹九郎でしたが、姉御と兄貴分の勘六(益田喜頓)に、「遠足の儀」の日を利用して必ず盗み出すと豪語します。

次席家老を親に持つうらなりの阿呆息子、市之丞からの求婚を断わった千鶴は、一馬と郁之助からも求婚されますが、どちらを選べば良いのか返事に迷い、結局、奥方の発案で、次の年の「遠足の儀」での着順で雌雄を決する事になります。

さて、いよいよ「遠足の儀」が、一馬ら健脚5人の若者らで開始されます。
レースには、一馬に惚れた飲み屋の女、お糸も籠に乗ってついてくる始末。(勝新は、まるで「若大将」シリーズの加山雄三みたいにモテモテ!笑)

そんな中、丹九郎は見事に「金煙管」を城から盗み出し、走者に化けてレースに紛れ込み、まんまと関所を通過してしまいます。
間の悪い事に、江戸から城に使者が到着、黒船でアメリカからやってきたペリーにプレゼントするため(!)、「金煙管」を渡せと城主に迫るのでした。
家臣たちは「金煙管」の紛失に気付き、大慌て!!

さらに、息子をコケにされた次席家老からの命を受けた、町の顔役、政五郎らやくざは、丹九郎の計画を陰から支援する事に…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

時代劇の形を借りた青春コメディ…といった所でしょうが、「すっごく面白い!!」という程の出来ではありませんね。
ただ、「お今晩は!」「さいザンス!」「家庭の事情」など、当時の流行語、あるいはお馴染みのそろばん使いも披露するトニ−谷の若き日の姿が珍しい。

一応、この作品、主役は勝新みたいな扱いになっていますが、当時の人気でいえば、トニ−谷の方が、圧倒的に格上だったのではないでしょうか。(白塗りで二枚目役の勝新の姿自体は貴重ですが)

大泉滉の「阿呆侍役」も珍妙!