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銀嶺の果て

黒澤明脚本、谷口千吉監督&脚本、1947年東宝作品。
谷口監督と俳優、三船敏郎のデビュー作としても有名。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!▼▼▼▼▼

サスペンスフルなタイトルバックで、銀行強盗を暗示する映像が流れます。

拳銃を所持した三人の強奪犯人が山に逃げ込んだとの噂が、某温泉旅館にも伝わります。

投宿中の学生の一人が、犯人の一人の片手の指がないとの情報を聞き付け、好奇心から、手袋をはずさない怪し気な三人組の一人(志村喬)と一緒に入浴します。

やがて、怪しまれた事に気付いた三人組は、客達をおどかし、さらに雪深い山奥に逃げます。
三人は、強奪した現金を各々に抱え込んでおり、互いに疑心暗鬼の状態。

しかし、途中で一人が雪崩にあい死亡。

二人になった強奪犯(志村&三船)は、レコード音楽が響き渡る一件の山小屋に到達するのでした。

そこには、老人と可憐な少女(若山セツ子)、そして、投宿中の山男の3人だけが住んでいたのです。
少女は、訪れて来た二人に優しく接します。

その無垢な少女の優しさに触れる内、野尻(志村喬)の方の心理に、少しづつ変化が起こります。
しかし、粗暴な性格の江島(三船)の方は、イライラしっぱなし…。

二人は、山男を案内役とし、常人では越えられない雪山を逃走経路に選ぶのですが…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

悪役として、三船の猛々しさが印象的です。
本格的な冬山のロケで、後半のサスペンスもそれなりのリアリティがあります。
今観ると、やや甘いヒューマニズムが気にならないでもないですが、作られた時代背景を考えると、良心的なまとめ方と考えるべきでしょう。

後味は悪くありません。