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フラッシュ・ゴードン

ジョージ・ル−カスが、元々、このコミック原作を映像化したがっていたのに、著作権が取得できず、泣く泣く、代わりの作品として作ったのが「スターウォーズ」である事は有名ですね。
「SW」の大ヒットを知った、ディノ・デ・ラウレンティスが、金に物を言わせ、その著作権を手に入れ、莫大な予算を掛けて作ったにも関わらず、トホホ…の愚作になってしまった、バブルSF大作の決定版です。
いかにも、頭からっぽにしか見えないフットボール選手が、地球を狙う、悪の帝王ミンの住む惑星モンゴに行き、仲の悪い宇宙民族たちを束ねてミンを倒すと言う、「大昔の空想漫画」そのままの内容です。
「SW エピソード1」が、この原作にかなり似ているのは、マニアならうなずけるでしょう。
ミンの造型は、欧米人が昔抱いていた、中国人の悪いイメージがベースになっているので、この作品でも、金と赤という、強烈な中華色彩が全編を貫いています。
何より、「SW」より後の公開でありながら、コンピュ−タ−による「モーション・コントロ−ル」技術さえ使っていないので、特撮は、ひと昔前の「ワイヤー吊り」状態。
豪華な美術セットとは裏腹に、情けない特殊効果の連続に、唖然とさせられる事請け合い。
唯一、見所は、「4代目ボンド役」ティモシー・ダルトンの若き姿が、見れる事くらいでしょうか。
口ひげ姿のハンサムな王子様役で登場します。
続編制作を匂わすラストが、今となっては、妙に悲しい作品…です。