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ダーティハリー2

この時期、まだ、ハリウッドでは、有名映画の続編やシリーズという物は、「猿の惑星」の前例があるくらいで、決して一般的ではなかった。
それだけに、大ヒット作「ダ−ティハリ−」の続編を作るという企画は、相当、当時の制作者たちにプレッシャーをかけたはずである。作るからには、絶対成功させねばならない。
当時、若手の才能として、業界の注目を一部で浴び始めていた、ジョン・ミリアスとマイケル・チミノに、脚本を任せたのも、意気込みの現れだったと思える。
一作目が、主役と異常犯罪者との「徹底的な対決」に、ポイントを絞って作られたのに対し、二作目では、不可解な連続殺人を中核として、「謎とき趣味」が加わっているのがミソである。
その分、多くの「見せ場」や「アイデア」が、盛り込まれている割りに、全体的に、やや散漫な印象があり、一作目ほどの強烈な緊張感がないのは致し方ない所かも知れない。
言い方を変えれば、「娯楽映画」としては、贅沢な作りになっており、一本の映画として楽しむ分には、申し分ない出来だと言えよう。
まだ、十分に若い、イーストウッドの痛快な活躍は、今でも、決して色褪せてはいないはずだ。