1981年、東映、八手三郎原作、上原正三脚本、東條昭平監督作品。
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地球平和守備隊の本部入口に、孫に合わせてくれと婆さんがやって来る。
守衛がダメだと断わると。その婆さんは門を飛び越えたかと思うと、たちまちアマゾンキラー(賀川雪絵)に変身、さらに出現した巨大ハナビモンガーに本部の破壊を命ずる。
そこへジャガーバルカンが飛来し、ハナビモンガーは丸まってボール状に変型する。
ジャガーバルカンは「巨大噛みつき」という、牙の生えた口のような戦闘部を開いて、ハナビボンガーに体当たりするが、スモッグ隠れの術で、ハナビモンガーは消え失せてしまう。
この作戦心配を聞いたハルサターン総統(声-飯塚昭三)は、これでは機械帝国建国記念式店にならん!と激怒する。
それを聞いたヘドリアン女王(曽我町子)は、東京中に爆薬を仕掛け、そこに空から爆撃をする「東京花火ショー」なる新作戦を披露するのだった。
さらに、アマゾンキラーはサンバルカン分断作戦なる計画を発表する。
サンバルカンのメンバーの一人を地方に離してしまうと、コスモバルカンとブルバルカンの合体が出来なくなると言うものだった。
その後、小学生のゆかりと幼稚園児の弟つとむが、一緒に仲良く家を出て学校に出かけた所で誘拐される。
すぐさまパトカーが追跡するが、敵のヘリが飛来し、空から攻撃をかける。
これには、パトカーもクラッシュしてしまう。
やがて、ブラックマグマから、バルイーグルこと飛場(五代高之)を指名して来る。
単身無人の野球場に出かけた飛場の足元に近づいた西洋人形が口を聞き、浜名湖へ行けと命じる。
その頃、ゆかりとつとむを乗せたライトバンは、白バイに追跡され停止を求められるが、アマゾンキラーに、自分の名前は中田よしこで、名古屋のおばあちゃんの所に行く途中だと言うように命じられたゆかりは、せっかく、警官が近づいて来たのに、誘拐されていると言う事を言えなかった。
そんあ子供を心配する母親は、嵐山長官(岸田森)が店主を勤めるスナック「アミーゴ」にやって来て、機械帝国に恨まれる覚えはないのにと当惑していた。
一方、拉致されたゆかりは、夜中目を覚ます癖がある弟のつとむを、車の中で子供ながらにあやしていた。
サンバルカンたちは、都内のパトロールを強化する。
そして、とあるビルの工事現場で、ハナビモンガーらを発見、彼らが立ち去った後に、時限爆弾を発見する。
さらに、その後、東京中から、同様の時限爆弾を何個も見つけだして行くのだった。
やがて、車の中にいつまでも閉じ込められていたつとむが泣き出したので、ゆかりは脱出を試みる事にする。
しかし、あっさりアマゾンキラーに見つかってしまい、部下たちは、子供を始末しろと命じられる。
その頃、指定のホテルのいた飛場の元へ電話が入り、風神岬に来いと言う連絡を受けていた。
その場に出向いた飛場は、アマゾンキラーからイーグルブレスレッドを渡すように要求される。
子供達は、袋に入れられ、そのまま湖に沈められそうになっていた。
飛場は両手をヘリから吊り下げた二本のロープに縛られた状態で、空高く持ち上げられてしまう。
そして、下からアマゾンキラーが狙い済ましたマシンガンで、その紐を斬られ、地上に落下してしまうのだった。
地上に叩き付けられ死んだかと思われた飛場だったが、確認をしに近づいたアマゾンキラーから、奪われたブレスレッドを瞬時に奪い返すと、その場でバルイーグルに変身するのだった。
バルカンスティックを投げ付け、飛んでいたヘリは大爆発。
太陽電撃剣でアマゾンキラーたちも蹴散らしてしまう。
その後、倒れていた敵兵士から、子供達の連れて行かれた先は奥眼である事聞き出したバルイーグルだったが、空には減るファイターが飛来。
その時、ジャガーバルカンも出撃して応戦を始める。
ジャガーパクり戦法で、飛んで来るヘルファイター数機を噛み砕いてしまうのだった。
ようやく、袋に入れられていた子供二人を見つけ救出、コスモバルカンに保護する。
そんな中、ハナビモンガーは、自らの頭から下がった導火線に、巨大ライターで火を付け、東京ハナビショーの始まりだ!と浮かれはじめる。
その時、サンバルカンの後ろの山に「マヌケ」と書かれた仕掛け花火が点火する。
サンバルカンは、敵の攻撃に苦戦する一方だったが、とにかく三人揃う事が出来た。
調子の乗ったハナビモンガーは、傘を開くと、見栄を切り出す。
それに負けじと、サンバルカンたちも、揃って傘を開いて見栄を切り返すのだった。
バルカンボールでハナビモンガーを攻撃するサンバルカンだったが、ハナビモンガーは巨大化してしまう。
サンバルカンは、ジャガーバルカンに乗り込み、ブルバルカンとコズモバルカン、ブルバルカンを発進させた三人は、合体グランドクロス!、チェンジ!サンバルカンロボになって、ハナビモンガーを撃破するのだった…。
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人気戦隊シリーズの劇場版。
東京全土を爆破するという「白馬童子」の頃からあった定番「火の海」作戦を考案する敵組織だが、そのわりに、子供の誘拐等、実際にやっている事が現実的でせこいのが東映らしい。
口をきく自動人形が、わざわざ、浜名湖で泊まるホテル名まで具体的に指定している所が、タイアップっぽくて愉快。
二人のサンバルカンに、あっさり見つかってしまう時限爆弾設置のずさんさも御愛嬌。
嵐山長官を演じている岸田森は、この当時、緩いパーマをかけたなかなか小粋なヅラをかぶっている。
何より、このシリーズで印象的なのは、ものすごい眼力を見せる悪役ヒロイン、アマゾンキラーの熱演だろう。
もう、ヘドリアン女王など、オバQの声のおばさんくらいの存在感にしか思えないくらい。
おそらく、歴代悪役の中でも、インパクト度から言うと、かなり上位に来るキャラクターではないだろうか。
他の全てのキャラクターを、彼女一人で喰っている感じ。
追跡し、敵の攻撃で横転するパトカーのシーンは、モロ石原プロの「西部警察」のノリそのままである。
他の劇場版より、犯罪アクション色の強い一編になっていると思う。