1980年、東映、八手三郎原作、上原正三脚本、竹本弘一監督作品。
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海を走るヨットに若い男女が楽しそうに乗っている。
すると、突然、全長60m以上はあろうかと言う巨大なアンコウの化物のようなものが接近して来て、ヨットを飲み込んでしまう。
その後、今度は浜辺に現れたアンコウの怪物が、海水浴をしていた少年を飲み込んでしまう。
この事件で出動したデンジマンのデンジタイガーだったが、会場はすごい霧で、ある島に上陸するが、出現した巨大アンコウにミサイルを発射する。
そんな中、娘のはるみ(片岡みえ)の誕生日ようケーキを作っていた母親(吉野佳子)は、突然、娘が何者かにさらわれている幻想を観、電話で、はるみの事故の知らせが入る。
驚いて、家を飛び出した母親だったが、その後、何事もなかったかのように、はるみが帰宅して来て、子犬のルナと一緒に家に入るが、母親の姿が見えないのに気づく。
その頃、デンジマンは、海辺で海水浴客を装い踊ってみせるのだが、アンコウは現れない。
どうやら、巨大アンコウがさらって行ったのは、特定の人間だけだった事に気づくのだった。
誘拐された青年、少年、はるみの母親の三人は、ヘドリアン女王(曽我町子)やヘドラー将軍(香山浩介)らに、とあるヨットの中に連れて来られていた。
そして、いきなり、船の舵を廻してみろと命じられる。
まずは青年が廻し、次に少年が廻すが、何事も起こらない。
最後に、はるみの母親が蛇輪に手を触れると、彼女の体全体が怪しく光りだす。
それを観ていたヘドリアン女王は、この船はサルガッソー海で見つけたもので、3000年前、デンジ姫が地球にやって来た時、デンジ星人たちが使用していたものであり、お前はその子孫であると言い出す。
そんな事は知らないと言い張る母親は、その証拠に、お前は虹の石を持っているはずだとヘドリアン女王から指摘され、はっと何事かを思い出す。
その頃、一人子供部屋で、その虹の石を持って遊んでいたはるみは、石に向い、夢の国へ連れってと願いをかけるのだった。
すると、突錠出現した二連帆船に乗った美しいデンジ姫(舟倉たまき)が、腰に下げた短剣を抜くと、その刃先から虹色の光線が飛び出した所で、抱いていたルナが吼えだし、誰かが部屋に入りかけている気配に気づき、はるみは怖くなって、ベッドに潜り込むのだった。
そして、虹の石に助けを求めたはるみの声は、20km離れたデンジマンに届いた。
はるみに襲いかかるアンコウ怪人アンゴラー、その時デンジファイター出現、アンゴラーも巨大化して戦う事になる。
何とか、はるみを助けてデンジランドで保護をしたデンジマンたちは、何故、ベーダーたちが石を狙うのか疑問に思う。
デンジ犬アイシー(声-京田尚子)は、デンジマンに選んだ5人との出合いを思い出していた。
回想は、フイルムラーとの戦いに及びます。
映画カメラ風の怪人フイルムラーは、西部劇や時代劇、スポーツ選手等に設定を変えて、デンジマンと戦いますが、ことごとく破れ、やっぱりデンジマンは強いと再認識するのだった。
そして、デンジピンクことあきら(小泉あきら)に、電子頭脳に問い合わせるよう命ずるのだった。
ベイダーによってデンジ星が滅ぼされたデンジ姫は、二連帆船グレート・クイーン号に乗って、別の惑星に移り、やがて、地球に到達した可能性が高いと、電子頭脳は答える。
そして、小型ヨットでとある島に到着したデンジ姫は、お付きの者たちに対し、自分達が生きている内は、この地球をベイダーたちから守ろうと誓いあうのだった。
そして、デンジ姫は、虹の石を侍女のクレア(杉本恵子-二役)に渡すと、自分は、銀河のパトロールへと、グレート・クイーン号で旅立つのであった。
その虹の石は、デンジストーンを凌ぐエネルギーを持っていた。
その虹の石を持てば、アンゴラーは、デンジマンたちに勝てると悟ったヘドリアン女王は、虹の石を通じて母親の姿に化けた妖魔術テレパシーで、デンジランド内にいたはるみに通信を送って来るのだった。
部屋から秘かに脱出しようとしていたはるみの姿に気づいたあきらは、訳を尋ねると、母親から呼ばれたと石を差し出してみせる。
その虹の石を覗いて観たあきらは、ヘドリアン女王のテレパシーにかかってしまい、石を海岸まで持って来いと命ぜられる。
あきらがいなくなった事に気づき、後を追って来た他の4人だったが、その目の前で、あきらは突然襲った竜巻きの中に飲まれて姿を消してしまうのだった。
虹の石を奪い取ったヘドラー将軍は、アンゴラーの口の中に、その石をくわえさせ、無限の力をアンゴラーに持たせる。
そして、ヘドリアン女王に対し、ヘドラー将軍は、やがて、アキラを救いにやって来るデンジマンたちの迎撃作戦を披露してみせる。
彼らがダイデンジンになる前で、地雷地帯で全滅させると言う作戦であった。
巨大アンコウに誘拐されて牢に入れられていた三人と共に、隣の牢に入れられたあきらの目の前を、ミサイルが運び出されていた。
やがて、ヨットの上で、縛られたあきらの処刑が始まろうとする。
そこへ、4人のデンジマンたちを乗せた二隻のクルーザーが接近する。
クルーザーに敵が気を取られている隙に、一人、青梅大五郎(大葉健二)がヨットに乗り込み、縛られていたあきらを救い出すのだった。
アンゴラーとダストラーたちが海岸に出現。
デンジブルーは、蛇拳の技を見せ、デンジレッドはデンジパンチを見舞う。
デンジマンたちは、5人が組むデンジタワーを披露するが、アンゴラーには通用しない。
そこl¥へ、アイシーが操縦したデンジタイガーが飛来。
その頃、ヨットの中で、蛇輪に触れようとしていたヘドラー将軍は、電気ショックを受けていた。
稲妻落としでアンゴラーを爆破したデンジマンたちだったが、アンゴラーは巨大化。
デンジファイターが発進し、ファイター変身ダイデンジンになる。
ダイデンジンに登場した5人は、ダイデンジンブーメラン、デンジボールなどで攻撃。
最後に抜いたデンジ剣の、デンジ満月斬りでとどめを刺す。
ようやく、無事対面したはるみと母親。
後日、そのはるみの誕生会に招待されたデンジマンたちは、自分達の身体の中にも、デンジ星のチが流れているのかも知れない等と想像するが、はるみの手には、何時の間にか、あの虹の石が戻り、空には二連帆船グレート・クイーン号が降りて来て、それに乗ったデンジ姫の姿まで、デンジマンたちにもはっきり見えたので驚きの声をあげる。
はるみは、そんの虹の石を、デンジマンたちに預けるのだった…。
人気戦隊シリーズの劇場用作品。
明らかに「宇宙からのメッセージ」をヒントに作られているストーリーで、デンジマンたちが生まれる前の謎の数々を解き明かす内容になっている。
冒頭に登場する巨大アンコウは、懐かしい東映特撮ヒーローもの「ナショナルキッド」でも登場して来たお馴染みの怪物で、オールドファンには何とも懐かしいサービスとなっている。
地球をベーダーから守って行こうと部下たちに命じたデンジ姫本人が、一人だけ銀河に出かけてしまう辺りの設定に不自然さが感じられるが、その辺は幼児向けだけに適当なのだろう。
アンゴラーは、造形的にも面白く、なかなか味のある怪人である。
何時のもことながら、倒すと必ず巨大化する怪人を、何故、毎回、同じように倒すのか疑問も残るが、s歩の辺も幼児向けだから適当なのだろう。
特に、劇場用と言うほど見ごたえがある訳ではないが、テレビ版に若干気の生えた程度の作品と思って気軽に観る分にはそれなりに楽しめる。
今は亡き、曽我町子さんの姿が観られるのは貴重。