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スーパーマン

アメリカの国民的コミックヒーローを、本格的な大作映画として復活させようとしていた製作陣の初期の頃のイメージは、懐かしいTVシリーズでのスーパーマン役、ジョージ・リーブスのような「中年」を描いていたらしいのだが、オーディションに現れた新人(「原子力潜水艦浮上せず」などにもすでに出ていたが)クリストファー・リーブが、あまりにもコミックのスーパーマンにそっくりだったので、急遽、彼にイメージを変更して作る事になったと言うほど、この当時のリーブは光り輝いていた。
シリーズの一作目にあたる本作では、スーパーマンの故郷である惑星クリプトンが滅び、赤ん坊の彼が地球へやってきて、スーパーマンに成長するまでを描いている。
古き良き時代のアメリカを描くために、カナダでロケされたと言う、前半の少年時代は、画面的にも美しく、スケール感もあって素晴らしい。
後半は、クラーク・ケントが、デイリー・プラネット社に入り、ロイス・レインと出会う一方、好敵手のレックス・ルーサー(ジーン・ハックマン)が登場し、ミサイルを使って、大地震をひき起こす事件が描かれる。
マーロン・ブランドなどの参加もあって、豪華な感じだった前半部分に比べ、後半は展開を急いだためか、いささか、大味になっているのが惜しまれる。
ラストでのスーパーマンの超能力の使い方にも、公開当時から疑問の声が多く聞かれ、作品としては、今一つ…の印象が拭えないのが正直な所であろう。
ロイス役のマ−ゴット・キダ−は、ミスキャストの感が強いが、スーパーマンと、二人で空を飛ぶシーンは、ロマンチックでなかなか秀逸なシーンになっている。
大作らしく、色々見所が詰まった作品である。