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ゴジラVSモスラ

1992年、東宝映画、大森一樹脚本、大河原孝夫監督作品。

前作のキングギドラに続き、人気怪獣モスラが登場する。
冒頭、インディ・ジョーンズばりのアクションシーンから物語は始まり、別所哲也扮する探検家が、政府の以来によって、インファント島から、モスラの卵を持ち帰る。
一方、モスラの宿敵であるバトラも復活し、ゴジラを交えての三つどもえの戦いに発展していく…。
この作品で、初めてモスラを観る観客にとっては、それなりに満足する出来になっているのではないだろうか。
海に出現した、モスラの卵に襲い掛かるシーンなどは、なかなか見ごたえがあるし、モスラとバトラが、各々変身していくシーンも楽しい。
しかし、昔のモスラを知っている世代にとっては、モスラが持っていたスケール感が、インファント島の描写等と共に縮小してしまっている点や、怪獣たちの戦い方が、ややパタ−ン化してきたのに加え、何より人間たちの表現が、全体的にリアリティに乏しく、感情移入できるような人物造型になっていない所等が、大きな不満点となって残った。
平成VSシリーズの中では、良い成績を残した作品だが、一方で多くの批判がマニアの間から噴出しだした作品でもある。
この作品を観て、満足するか否かで、その後のゴジラシリーズに対する好き嫌いの基準が別れる、分水嶺的な位置を占める作品だと思える。