1993年、東宝映画、三村渉脚本、大河原孝夫監督作品。
前作「ゴジラVSモスラ」の成績が良かった事を受けて、さらにパワーアップした趣向で作られた贅沢な作品。
キングギドラの残骸から学んだ未来の科学力を利用し、ゴジラに対抗出来るロボット兵器、メカゴジラをG-フォ−ス(ゴジラ防衛組織)が作る。
一方、北の島で、ラドンに守られた謎の卵を日本に持ち帰ると、それはゴジラの卵であった…。
物語を構成する要素が多く、リニューアルされたメカゴジラもなかなか格好良いのだが、前半の期待感に反し、後半の展開は大味になった…としか言い様がない。
京都やディズニーランドなどもちらりと登場するが、フィクションとは言え、破壊できない事情が歴然と観て取れるし、クライマックスでの畳み掛けるようなアクションの連続も、一つ一つ、特にアイデアが効いているような演出でもなく、観終わった後、どこか満たされない部分が残るのも確かだと思える。
この辺に、このシリーズの限界があったように思え、マニアによるゴジラバッシングは、徐々に強まっていくのであった。
この一作だけ観るのであれば、それなりに楽しめる水準作ではないだろうか。
