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ゴジラVSビオランテ

1989年、東宝映画、大森一樹脚本+監督作品。

広く一般から脚本を募った事が話題になった作品だが、結果的には、怪獣マニアの代表、小林晋一郎氏の趣味性が色濃く出た内容の作品になった。
以前より、ゴジラの演出を希望していた大森一樹監督が、念願かなってメガホンを取り、特撮もこの作品から川北紘一氏にバトンタッチされた。
平成になり、スタッフも大幅に代わって作られた事から、この作品以降の作品群を一般に「平成ゴジラシリーズ」と呼ぶ事が多い。
意欲溢れるスタッフたちの意気込みは、画面上からも伺い知る事ができ、部分部分には見るべき所もあるが、全体としては取り立てて「面白い!」と、絶賛させるほどのものにはなり得ていない。
ゴジラ対東宝自衛隊の攻防など、力点の置き方自体は別に間違ってはいないのだが、少女の魂が植物怪獣と一体化して…などという基本設定が、どこかサスペンス全体に違和感を生み、ビオランテの動きの悪さなどもあって、今一つ「ノリ切れない」ストーリーになっているように思える。
善悪の区別が、両怪獣ともに不明確な事もあり、その戦いに感情移入しにくいのも確かだろう。
ただ、この後、ゴジラフリークのティム・バートン監督の「マ−ズ・アタック」に、この作品の一部が流用されるなど、マニアには比較的評判の高い作品でもある。
平成ゴジラの中では、見ごたえがある作品かも知れない。


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