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怪獣島の決戦 ゴジラの息子

またまた、南海の孤島物。
空中の温度を冷却化する実験をしている日本人一行がいる中、巨大な卵から小さなゴジラ、ミニラが誕生する。
彼(?)は、パパゴジラの指導の元、放射能光線の吐き方などを学ぶ。
この島には、彼らの他に、クモンガやカマキラスと言った巨大な昆虫怪獣も生息しているため、それらとの戦いも繰り広げられる事になる。
全編、お子様向けの内容とも言えるが、前田美波里や、久々出演の高島忠夫など、大人が観ても楽しめる要素がない訳ではない。
あまりに特異なミニラの容貌には、公開当時から賛否両論あり、今でも、この造型が可愛いのか、醜いのかは、人によって意見が別れる所であろう。
作品そのものは、往年の大作群などとは比べ物にならないくらい、こぢんまりとした出来なのだが、ラストで、雪が降り始め、ゴジラとミニラが寄り添って眠りに入るシーンは、叙情的で印象深い名シーンと言える。
敵怪獣たちは、従来の着ぐるみ方式ではなく、あえて操演で動かすやり方に挑んでいるので、アクションに力強さは欠けるものの、多足生物独特の無気味さは表現出来ている…と思う。
円谷英二最晩年の作品として、じっくり観直してみる良いのではないか。