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喜劇 駅前女将

1964年、東京映画、長瀬喜伴脚本、佐伯幸三監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

両国の川向にある商店街。

寿司屋の孫作(伴淳三郎)は、酒屋「吉良屋」の徳之助(森繁久彌)の女房満子(森光子)の兄という間柄で、日頃から大の遊び友達。

今日も相撲見物の帰り、徳之助は孫作を「BAR 凱旋門」なる店に引っ張って行く。

そこの妙な言葉使いのママ足立藤子(淡路恵子)が徳之助のお気に入りらしいのだが、初対面の孫作もたちまちその魅力の虜になってしまう。

一方、そんな徳之助の帰りを吉良屋で待ち構えていたのは、銚子から三男の和男(峰健二)を連れてやってきた漁師をやっている兄(加東大介)だった。

その商店街にあるクリーニング屋の山木(三木のり平)は、女房(乙羽信子)との間に7人も子供があり、一家で野球チーム「両国アイロンズ」を作っているくらいの大家族。

そんな商店街に、20年前結婚して土地を離れていたものの、その後亭主に死に別れた元芸者のお景ちゃん(淡島千景) が再び帰ってくる。

彼女は、地元で芸者をやっている染太郎(池内淳子)の姉であった。

そんな染太郎は、孫作の寿司屋「孫寿司」の見習い職人次郎(フランキー堺)と付き合っていた。

20年前、惚れていたお景ちゃんが帰ってきた事を知った徳之助は、地元で再び店を始めたいと言う彼女のために、一件の空家を購入し彼女を住まわせる事にするが、何と、そのすぐ隣が「BAR凱旋門」であったため、その二階でいちゃつく孫作とママ藤子の姿が丸見え。

そこで「菊水」という小料理店を開店したお景ちゃんと、何とか関係を持ちたい徳之助は、彼女の妹の染太郎と付き合っている次郎を自分の家の養子にすれば、結果的にお景ちゃんと親戚関係になると分かり、それとなく女房の満子に相談するのだった。

満子はかねがね、和男を養子にしようと考えていたのだが、亭主の企みを知らない彼女はその言葉に丸め込まれて行く。

やがて孫作と藤子の洗濯物が、間違って孫寿司の女房(京塚昌子)の元に届けられた事から彼の浮気が発覚、しかし、その浮気には自分の亭主も関わっている事を知った満子は、「菊水」のお景ちゃんの元へ押し掛ける事に…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

シリーズ7作目。

相撲の街、両国を舞台に、いつものメンバーがドタバタ騒ぎを繰り広げる。

両国らしく、佐田の山、栃ノ海、栃光、出羽錦ら出羽海部屋の関取衆がゲスト出演しているのも見所。

ちなみに佐田の山は「007は二度死ぬ」にも登場し、ボンド役のショーン・コネリーと共演した事でも有名な力士。

今回はタイトル通り、森光子、乙羽信子、京塚昌子ら女房役を演ずる女優達が大活躍。

特に、あけっぴろげなクリーニング店のおかみさんを演ずる乙羽信子の芸達者振りには感心させられる。

判子屋の娘で、水上バスの案内係をしている染太郎の元クラスメイトを演じているのは大空真弓。

ラーメン屋「六十番」のいかにも不衛生な店主を、山茶花究が軽妙に演じているのにも注目。

和男役の峰健二とは今の峰岸徹の事で、本当に高校生くらいの幼な顔の頃である。

彼の銚子の実家のお手伝いとして中尾ミエが登場、今回も得意の歌を披露している。