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バツグン女子高校生 そっとしといて16才

1970年、東宝、長野洋脚本、松森健監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

稲田西校の「三ばか大将」、レバーこと矢口完三(矢野田啓二)、タンこと林(木村豊幸)、ハツこと金子(頭師孝雄)は、共通のガールフレンド清水美奈子(吉沢京子)に、各々ラブレターを渡そうとして、彼女の実家である吉沢薬局前で鉢合わせになる。

美奈子は、母亡き後、父親(三遊亭金馬)と暮す女子高生で、ボクシング部のマネージャーを勤める快活な美少女だった。

今日は、ボクシング部の顧問、小松先生(黒沢年男)率いる西校と、女性顧問(岸ユキ)率いるライバル稲田東校による合同試合だったが、西校メンバーの一人が下痢で試合に出れなくなり、美奈子と小松は思案にくれていた。

ちょうどその頃、試合場に急いでいた東校ボクシング部の凄腕「雲助」こと雲井大助(柴田よし彦)は、「三ばか大将」と遭遇し、一悶着。

その後、女生徒たちの推薦により、試合場に引っ張って来られた「三ばか大将」の内、軽量の結果、レバーが、急遽、代理メンバーとして試合に出るのだが、相手は、先ほどのされた雲助その人であった。

一見、不良少年に見える雲井が、孤児院も兼ねている地元の教会の元出身者で、裏では新聞配達等をして真面目に生活していることを知った美奈子は、急速に雲井と仲良くなるのだった。

だが、そんな美奈子らが住む街に、泥棒事件が続出しはじめる。

現場付近で、雲井の姿を見かけた目撃者が現われたことで、日頃から偏見をもたれていた彼に、疑いの目が浴びせかけられることになるのだが…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

吉沢京子を主人公にしたアイドル学園もの「バツグン女子高校生 16才は感じちゃう」に次ぐ第二弾。

主人公像や学校の設定は、微妙に前作とは違っているが、基本的な登場人物は前作とほとんど同じである。

青春ドラマで良くあるパターンの一つ「冤罪にさらされた不良少年を、級友たちが協力して救う」話である。

新鮮味はないが、特に破綻もなく、最後まで安心してみられる定番ものと言える。

ライバル校のボクシング顧問岸ユキのことを、教頭(藤木悠)の腰ぎんちゃく、野田(小鹿敦)が「本職はバレーボールだそうです」と紹介しているのは、当時人気のテレビスポ根ドラマ「サインはV」で、彼女がキャプテンをしていることを指している。

雲井の元仲間のマックを演じているのは、ケン・サンダース。

美奈子の家に遊びに来た友だち三人が、互いの胸の大きさを競い合うため、一斉に服を脱ぐ等、わざとらしいエッチサービスもあるが、前作より、全体的にスケールダウンしている感じの作品である。

今回、お馴染みの夏木陽介は、元ボクサーで、今、教会の牧師をやっている青年に扮している。

主演の吉沢京子は、今回も、ただ明るく可愛いと言うだけではなく、ある事件をきっかけに、自身の暗い過去を知らされて動揺する少女と言うちょっと屈折した演技を披露している。

雲井のちょっと屈折した母親役で、菅井きんが登場。

今回、吉沢京子の相手役を勤める柴田よし彦という人、あまり顔には見覚えがないが、なかなかの美声だと思ったら、声優としての仕事もされている人らしい。