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国際秘密警察 司令第8号

1963年、東宝、小川英+間藤守之脚本、杉江敏男監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

南ベトナム、サイゴン。

現地での石油プラント事業への参加を狙っていた豊光物産、現地派遣員、秋元(夏木陽介)が、契約の裏工作を働きかけていたクラン氏がゲリラに殺害されるという事件が起こる。

一方、パリにいた国際秘密警察の北見次郎(三橋達也)は、3年前に死んだとされているステファン・ヤゴスキーという男の調査を秘密裏に依頼される。

豊光物産東京本社では、秋元の同僚で、大学時代からの親友でもある江崎夏雄(佐藤允)が、秘密テープを持参して帰国する秋元を羽田空港に出迎えに行くように専務(河津清三郎)から命ぜられていた。

しかし、空港に出向いた江崎は、何者かに拉致される秋元を目撃しただけだった。

やむなく帰社した江崎は、パンチ穴を利用した暗合文を持って、名古屋から船便でサイゴンに行くよう命ぜられる。

その頃、東京にあるアジア文化交流研究所に北見次郎が現れて、マルセイユの仲間からの紹介で来たと、そこにいたうさん臭気な男(浜村純)に説明していた。

特急「こだま」で名古屋に向っていた江崎は、食堂車で北見次郎から相席を求められるが、偶然、近くにいた美人が気に入り、そちらを相手にする。

モデルをしている来宮冴子(水野久美)と名乗るその女性を気に入った江崎は、名古屋で2時間だけナイトクラブに付き合ってくれないかと頼む。

秋元が持参していたテープは、飛行機で偶然隣り合ったメリー・園(谷内リエ)のバッグに秘かに隠されていたらしく、そのメリーに会いに行くのが目的だった。

しかし、クラブに出向いた江崎が発見したのは、胸を刺されて事切れているメリーの姿だった。

危険を感じ、冴子とタクシーを拾ってその場を逃れようとした江崎であったが、怪し気な運転手に彼らが連れて来られたのは、どこかの倉庫だった。

ルドルフ・ケント(ジェリー伊東)と名乗る謎の外国人とその仲間から、執拗に暗号文の秘密を話すよう拷問される江崎。

その謎の一味の中に、北見次郎の姿もあった…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

三橋達也扮する国際秘密警察、北見次郎を主人公としたシリーズ第一作。

本作では佐藤允が、事件のメインとなる人物に扮しており、それに、水野久美、天本英世、中村哲、若林映子などが絡むサスペンスになっている。

後半は、国籍のない謎の船が主要な舞台となり、海洋もののような雰囲気になるのが特色。

低予算ながら、パリ、サイゴン、日本と設定を変えて、スケール感を出そうと工夫している所がうかがえる。

ラストは、正体を現したステファン・ヤゴスキーが逃走する姿を描き、一見、連続もののような雰囲気もある作り方だが、彼が、この後のシリーズに登場する事はない。

あくまでも、 本作は本作で独立した話となっている。