1944年、朝日映画社、横山隆一原作、滋野辰彦脚本、関屋五十二+横山隆一演出作品。
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潜水艦に乗ったフクちゃん、潜行してたどり着いたのは、流氷浮かぶ北海の海。
そこで、遭遇した敵の潜水艦と交戦、見事、敵潜水艦を撃破。
やがて、雨の中、航行していた潜水艦は、見覚えのない島々を発見。
それは、敵軍艦が偽装した姿であった。
フクちゃんらが目標とする敵の「13号空母」もいた!
しかし、潜水艦は敵の港に接近、攻撃をする。
作戦は成功、フクちゃんたち一行は、味方の島に立ち寄って潜水艦の修理。
ふたたび出航した船員たちは、船内で愉快なレコードをかけて楽しむ。
それでも、フクちゃんらは、敵の「13号空母」を撃沈する事を片時も忘れなかった。
やがて、とうとう、フクちゃんの潜水艦は、その「13号空母」と遭遇する事になる…。
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戦時中の軍部が、人気キャラクターだったフクちゃんを使って作らせたプロパガンダアニメ。
可愛らしいフクちゃんが、こういう好戦的な作品に政治利用された事を考えると複雑な気持ちになる。
しかし意外な事に、この作品、そうした事情を別にして「架空戦記物」として観ると、すこぶる面白いのだ。
懐かしい潜水艦コミック「サブマリン707」や「宇宙戦艦ヤマト」にも似た、アイデアに満ちた戦闘シーンの連続だからである。
技術的には、今の目で観ると稚拙というしかないのだが、見慣れてしまえば気にならなくなる。
初期の国産アニメと同じくらいのレベルといった所か。
フクちゃんは、搭乗員の一人という以上、それほど目立った活躍はしない。
聞き取り難いが、声を担当しているのは、古川緑波らしい。
