1946年、京都映画社、寿々喜多呂九平原作+脚本、熊川正雄演出作品。
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戦後の焼跡の町中、朝、新聞配達をしている少年。
一方、ゴミ箱を漁っていた子犬が中から取り出したのは、一体の少女人形。
そこへ通りかかった少年は、その人形を家に持って帰り、ほころびなどを繕ってやる。
少年がうとうとしていると、少女の笑い声。
気が付くと、少女人形が笑って、少年にペンを差し出す。
描くものが何でも実現する魔法のペンだという。
人形は、それで食べ物を出現させ、少年にすすめる。
さらに、外に出て、廃虚と化した町並みを見て驚いた少女人形は、少年のために、立派な家を描いて出現させるのだった。
魔法のペンをもらった少年は、何を描こうかと考え、大きなビル等を描いて、町を再生する事を思い付く。
次々に町を描いて実現して行った少年は、自動車を出現させると、少女人形と共に町を一周して帰ってくる。
少女人形は、少年に別れを告げると、一人自動車に乗ってどこへともなく走り去る。
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戦後間もない時期の子供の夢を綴ったアニメ作品。
他愛無い内容といってしまえばそれまでだが、当時としては、正に「夢の出来事」だったのだろう。
少年が描いて行く町並みは、現在の都会の風景と重なる。
今は正に、この作品の中の少年の夢が実現しているのだ…と考えると、実に感慨深いものがある。
