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イベント・ホライゾン

1997年、フィリップ・アイズナー脚本、ポール・アンダーソン監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

2040年、超深度宇宙探査船イベント・ホライゾン号が海王星の彼方で消息を絶つ。

2047年、USAC(国際安全保障局)の宇宙艇ルイス&クラーク号の船長ミラー(ローレンス・ウイッシュバーン)は不機嫌だった。
ウェアー博士(サム・ニール)の依頼により、一番近い基地からでも30億キロも離れた辺鄙な宇宙空間に飛ばなければならなくなったからだ。

7年前、消息をたったイベント・ホライゾン号が突如現れ、その内部から謎の電波が届いたという。

ノイズの中に聞き取れた言葉は、ラテン語の「リバラテ・メ(助けてくれ)」。

ルイス&クラーク号は、海王星付近で漂っていたイベント・ホライゾン号に遭遇、中に侵入した隊員の内、ジャスティン(ジャック・ノーズワーシー)は、次元を超える事ができるという重力推進の核部分に到着するが、その機械に触ろうとして、不思議な液体のような空間に吸い込まれてしまう。

さらに、調査隊の各員は、無気味な幻影のようなものに遭遇しはじめるのだった…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

分かりやすくいってしまえば「幽霊船もの」の宇宙版で、暗い劇場で観たら、さぞかし怖かったであろうと思わせる作品である。

イベント・ホライゾン号の回りの宇宙空間に、霧のようなものが漂っているのもその象徴。

イベント・ホライゾン号は、行方不明だった7年間、一体どこへ行き、どこから舞い戻ってきたのか…?

色々伏線が張ってあるので、勘の良い人なら途中で、ハハァ〜…と分かる程度のオチになっている。

こういう発想で思い出すのは、ディズニーの「ブラックホール」(1979)である。
何やら、宇宙版「海底2万マイル」とでもいうようなお子様向け風の作品だったのだが、このラストが実は、本作のオチと似たようなイメージになっていた。

ブラックホールの彼方にあるのは実は…、というもの。

本作は、その発想と幽霊船ものの発想を組み合わせ、今風のホラーアクションに仕立てたものといえる。

ただし、別に、テーマへの深遠な掘りさげがある訳でもなく、あくまでも、思いつきのレベルをこえるものではないので、ありふれた安手のホラーイメージで終わってしまっている所が残念でもある。

それでも、凝った宇宙船内の美術とかには見るべきものがあり、それなりに楽しめる娯楽作品にはなっている。