あくまでも映画だけの印象なのだが、「漂流教室」や「復活の日」「日本沈没」などに、ちょっと「アルマゲドン」が入っているようなイメージで、70〜80年代のパニックムービーっぽい。 (「メテオ」とか「地球が燃えつきる日」「世界崩壊の序曲」とか、さらに遡れば「渚にて」とか…、そういう一連の洋画も思い出す)
いきおい、個人的には、どこか懐かしさを感じる反面、新鮮さはあまり感じなかった。
仕方ないだろう、ある世代の人間にとって、そういう作品はさんざん観てきてるのだから。
さしずめ、妻夫木君は、「復活の日」での草刈正雄といった所か。
VFXやセットなどはさすがに良く出来ている。
デジタルの絵合成が多用されているようなので、全体的に、物凄くリアルというより、何だか渋い幻想絵画でも観ているような印象がある。(この辺は、おそらく意図的な演出なのだろう)
だから、どちらかといえば、その美術(若い女性客は妻夫木君?)を観る静的な映画…という感じで、ド派手なパニックアクション映画というような感じではない。結構、地味である。
一種の青春ドラマとして、テーマ自体は真面目なんだが、話の展開が若干単調…というか直線的というか、膨らみに乏しく、途中で飽きてくる感じがある。
一応、久々のSF大作である事は間違いないのだが…。
ただし、その手のパターン作品にあまり馴染みのない若い人たち、特に、劇中の主人公達と同じような高校生世代などが観ると、物凄く感情移入でき、それなりに新鮮で楽しめるかも知れない。
観終わった後、場内にいた女子高生らしき娘が、「チョ〜、よかった…!」と呟いていたのが印象的だった。
