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新編丹下左膳・隻眼の巻

1939年、東宝、川口松太郎原作、貴船八郎脚本、中川信夫監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

とある街道に大名行列が差し掛かる。

それを草むらからうかがう一人の侍。
丹下左繕と共に、仇として狙っていた明石藩主を待つ約束をしていた小田井三之介(黒川弥太郎)であった。

しかし、左膳は現れない。
やむなく、左膳の名を呼びながら行列に独り斬り込む三之介。
しかし、多勢に無勢、三之介は、藩主の駕篭に近づくとこさえ出来ず敗走する。
それをあざ笑うかのような、家臣、佐藤与一郎と、黒頭巾姿の用心棒、稲葉。

一方、右手を失い、血まみれになりながら、三之介の名を呼びながらかけつけた左膳は、橋の上で、佐藤と稲垣に出くわすのだった。

半死半生のその身体で、二人の相手にかなうはずもなく、左膳は無惨にも、稲垣の一太刀によって、右目を斬られて倒れ伏す。

その頃、左膳が世話になっていたお富(沢村貞子)の住まいを訪れた三之介は、左膳が七日前にすでに出立した事を知ると、代わって、自分がその家の厄介になる事になる。
町人に身をやつし商売をした後、ある日、家に戻った三之介は、見知らぬ男がお富を訪ねてきており、左膳の刀、国定の事を話し合っているのを聞く。
しかも、どうやらお富は、明石藩に縁のある女らしいと知った三之介は、藩主の次の出立の日にちを知る事が出来ないだろうかと、彼女に掛け合うのだった。

一方、隻腕隻眼にされ瀕死の状態だった左膳は、明石藩に出入りしている商人の吉野屋半左衛門の娘、お春(高峰秀子)の部屋に寝かされていた。半左衛門が助けてきたのであった。

しかし、見知らぬけが人に、自分の部屋を占領されたお春は面白くない。
のんきに歌いながら川で洗濯をした下男の花吉(岸井明)に八つ当たりする始末。
花吉は、17になって色気づき始めたお春に、かねてより気があるのであった。

しかし、当のお春の方は、表向きとは違い、本心では、かつぎこまれた異様な侍に興味津々なのであった。

やがて、傷も癒え、お春と一緒に浅草に出かけた左膳は、商人姿の三之介と偶然にも出会う。
左膳は親し気に声をかけるが、三之介の方は知らん顔。
怪訝がる左膳に対し、裏切者呼ばわりする三之介であった。
弁解も出来ず、独り落ち込む左繕。
そんな情けない左膳の姿にふがいなさも感じながら、いつしか優しく慰めるようになるお春。

やがて、殿帰郷の裁量係りに任ぜられた佐藤与一郎から、ちゃっかり出立の日にちを聞き出したお富の言葉にしたがい、三之介は、一人、仇討ちの旅に出かける。

明石への帰路の途中、松平の殿様が立ち寄った本陣宿の娘、お志保(山田五十鈴)は、左市(左膳)の親の墓参りを済ませた所であった。
お志保は、仇討ちに出かけた左市がその後、どうなったか知らないでいた。

その夜、本陣に忍び込んだ三之介は、お供のものたちによって捕縛されるが、それが左市ではないかと思い込んだお志保によって、明け方助け出される。

しかし、それは、松平の罠だったのである。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

 

丹下左膳の基本的な知識がないと、ちょっと付いて行きにくい部分があるかも知れない。