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海底3万マイル

1970年、東映動画、石森章太郎原作、岡本克巳脚本、田宮武演出作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

イサム(声-野沢雅子)と仲良しのペット、チータは、お父さんの仕事である海洋開発の調査船に乗せてもらって海の中を見たり、アクアラングを付けて、水中をもぐったりと楽しい一日を過ごしていた。

研究所のある大島に戻って、チータと大好きなサッカー遊びをしていたイサムは、研究所のお兄さんの乗るジープに乗せてもらって、頂上にある火山の火口付近までやってくると、そこで、見学客の一団と不思議な少女に遭遇する。

やがて、火山の中の溶岩が盛り上がりはじめ、その中から巨大な恐竜が出現する。

軍隊のジェット機や戦車が出動して来る中、恐竜は、 口からは火焔球を発射し、逃げまどう見学客たちを消滅させていった。

イサムと少女も、恐竜から逃げようとするが、断崖絶壁に追い詰められてしまう。

その時、少女が呼んだ不思議な乗り物が飛来し、間一髪で二人は救出され、恐竜は割れ目の中に姿を消してしまうのだった。

少女の名はエンジェル(声-小鳩くるみ)といい、家来のタトル(声-人見あきら)とオクトパス(声-海野かつお)が運転するシースルー号で、イサムを海底にある自分達の家まで案内するという。

調査船ですらたどり着けないような深い海の底には、巨大な王国が存在していた。
エンジェルは、そこの王女様だったのである。

二人の家来から、火焔竜が地上に出現したという話を聞いた海底王(声-北川国彦)は、昔、海底人はアトラスという地上の国に住んでおり、その湖に住んでいた火焔竜を、マグマ1世という悪い王様が自分の思いもままにしようと捕まえた事がきっかけとなり、火山が爆発し、海底人達は地上に住めなくなってしまったのだという伝説をイサムたちに話して聞かせる。

マグマたちは、地底人となってしまったというのであった。

海底王国で楽しい一時を過ごしたイサムは、シースルー号で家に帰ろうとする途中、地底国の連中に遭遇、捕まってしまう。

今の地底王、マグマ7世(声-納谷悟朗)は、自分の自由に操れる火焔竜ロボットを大量に作り、それで、地上征服を企んでいたのであった…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼


「空飛ぶゆうれい船」の翌年に作られた、同じ石森章太郎原作の冒険アニメ。

当時の怪獣ブームの影響もあってか、火焔竜が暴れるシーンに力が入れられており、怪獣ものとしても楽しめる作りになっている。
特に、大量の火焔竜が世界各地の主要都市を破壊するシーンは、アニメながら迫力があり見物。
どこかしら、ゴジラのテーマソングをアレンジしたような曲が流れるのが御愛嬌。

巻貝の形をイメージさせる水陸空両用のシースルー号をはじめ、登場するメカの数々もユニークなデザインで楽しめる。

水森亜土が歌う歌に合わせて、海の王国の楽しい生活が描かれるシーンなどは、今となっては古めかしい演出にも感じられるが、当時としては、子どもに夢を与えるミュージカル的な演出として、良く使われていたものである。

全体的に理屈無用でテンポの良いアクション冒険ものになっている。

大人の眼から観ると、火焔竜出現の後、イサムを探して半狂乱の両親の心配を他所に、勝手に最後まで冒険に明け暮れている主人公達の姿に、若干違和感がないではないけれど、子どもからすれば、何の問題もないのだろう。


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