1988年、アメリカ、チャック・ラッセル監督作品。
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アメリカの田舎町、アメフトを楽しむ高校生のポール(ドノヴァン・リーチ)は、チアリーダーのメグ(ショウニー・スミス)が、自分の事に好きらしいと仲間から知らされ、まんざらでもないのである夜ドライブに誘う。
その頃、山の中で独り暮ししていたホームレスの老人が、空から落下して来る火の玉を目撃する。
興味本位で落下地点に近づき、割れた隕石の中に木の棒を突っ込んでいた彼の手に、突然、何かがへばりついて来る。
道路に飛び出した老人に遭遇したのが、ちょうど通りかかったポールとメグを乗せた車と、近くでバイク修理をしていた不良のブライアン(ケヴィン・デロイ)であった。
ポールの車に老人を乗せ、事情を聞くため、ブライアンも同乗して町の病院に向うが、医者はなかなか診てくれない。
残って様子を見ていたポールは、ベッドに寝かされていた老人のからだが動かなくなったのを不審に思い、近づいてみると、何と、老人の身体は溶けてなくなっているではないか!
慌てて、医者を呼びにいったものの、彼も又、得体の知れないどろどろした物体に襲われてしまい、メグの目の前で、溶かされていってしまう。
やがて、下水口に逃げ込んだその物体は、町中をパニック状態に陥れる事になる。
保安官(ジェフリー・デマン)、彼が気があるウエイトレス、フラン(キャンディ・クラーク)それに、メグとブライアンは、その謎の物体と戦うはめになっていく。
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若きスティーブ・マックイーンが主演した、いわゆるティーンエイジ向けSF映画「マックイーンの絶対の危機」(1958)のリメイク作品である。
宇宙から飛来した不定形モンスターという古典的なテーマを、当時の最新SFXで新しいビジュアルにしている所がミソ。
小さな田舎町だけに舞台を限定して、むやみにスケールを拡大しない所も昔風。
最初は、スポーツヒーロー風のポールが主人公なのかと思わせるが、その彼もあっさり犠牲者の仲間入りをしてしまう所などがちょっと面白い。
後半は、何やら、政府の秘密機関のような部隊が町にやってきて…という、これ又良くある展開になっていくのだが、肩の凝らないB級娯楽作品としては平均的な出来ではないだろうか。
しょせんは、青少年向け作品なので、ストーリー自体は単純このうえない。
最後は、モンスターの弱点を発見して…というお決まりのパターンになる。
SFX技術も、そこそこの出来といった所。
ヒロイン、メグを演ずる女優が、どこかしら、田中真紀子さん似なのが御愛嬌である。
ホラー映画を観賞中の観客たちが、暗闇の中でモンスターに襲われるというシーンが、一番有名なシーンであろう。
あくまでも、深く考えず、気軽に観る事をお薦めしたい。
