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裏切者は地獄だぜ

1962年、東映東京、松浦健郎原作+脚本、小沢茂弘監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

とあるギャングの兄貴分(山本麟一)が、二丁拳銃を構える背広姿の男を写した一枚の実物大パネルを前に、子分たちに解説をしている。

この写真の男は、全国のギャングたちの前に疾風のように現れて、仕事の邪魔をする「地獄野郎」こと海山千吉(片岡知恵蔵)だという。

今、その千吉が町の女按摩に身体を揉ませて、脂下がっている最中だと報告があったので、全員で襲ってしまおうという。

その写真を撃って、度胸試しをしろといわれた子分たち、一斉に拳銃で写真を撃とうとするが、逆に写真から撃たれたような錯角を起こし、動作を止めてしまう。

あろう事か、部屋の暗がりから、その御当人が二丁拳銃で登場、ギャングたちをやっつけてしまう。

タイトル。

北海刑務所内で行われていた「日米対抗ボクシング大会」で、黒人のミサイル・ジュンと戦っていたのは、女好きのやくざ、ピカドン虎次(進藤英太郎)。

ヌード写真をセコンドから見せられてがぜん活気づき、相手をノックアウトしてしまう。

翌日、所長から出所を言い渡された虎次は、女性を三人もつれて車で迎えにやってきた、子分格の青野(高倉健)と小崎(江原真二郎)に再会するが、実は、親分が半年前から失踪してしまい、組は潰れてしまったのだと聞かされる。

その後は、彼らの兄貴分だった陣手(原田甲子郎)が後を継ぎ、今では「ハイライトクラブ」という店にしてしまったらしい。

さらに、青野と小崎の二人は、もう、新しい親分に付いているともいう。
その新しい親分とは、背中に今までに殺した12人の数を星印で刺青に入れている海山千吉その人であった。

釈然としないながらも、その千吉の考えた新しい金儲けの手段、麻薬の取引を途中で邪魔して、金を横取りしてしまうという計画に参加する事になった虎次は、目的の取引現場で、先に敵に潜入させていたという、女スパイお春(佐久間良子)が、彼らへの合図用に赤い腰巻きや七色パンティを外にそしている姿を見かけ、たちまち一目惚れしてしまう。

その後、地元の警察署に出向いた千吉と青野は、麻薬捜査官、斎藤助蔵、亀山一平と名乗り、ヌケヌケと所長(加藤嘉)に麻薬取引壊滅作戦への協力を要請するのだった。

しかし、その作戦は、ギャングたちに見破られており、途中で失敗。
青田と小崎は警察に捕まってしまい、幾許かの現金をかすめ取った虎次は、海におちて溺れた所を、かろうじて、お春と千吉に助けられる始末。

留置所に入れられていた青田と小崎の前に現れ、まんまと彼らをそこから逃亡させてくれたのは、キューバのジョ−(鶴田浩二)というキザな男だったが、彼の実体は、所長が潜り込ませた吉永刑事。

一方、東南市にある失踪した元親分の家では、陣手の子分たちが、親分の未亡人静江(千原しのぶ)に、その家を売り渡すよう迫っていたが、そこへ突如現れたのは、失踪した親分だと名乗る千吉であった…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

マンガチックなキャラクターで描く大衆娯楽アクション。

当時の東映アクションは、総体的に子供向けといわれていたらしいが、この作品などを観ると、そうした事情が納得できる。

とにかく、リアリズムなどどこ吹く風。
大衆に受ける事なら何でもやるという姿勢が潔い。