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怪竜大決戦

1966年、東映京都、伊上勝脚本、山内鉄也監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

近江の国、尾形城に忍びの者達が侵入する。
城主尾形左馬亮(林真一郎)にその事を告げに来た結城大乗(天津敏)は、その場で主君と側室を惨殺してしまう。
彼こそ、謀反の張本人だったのであった。

主君の一子、雷丸は、すんでの所で家臣らに連れられ小舟で逃げ出していたが、湖から現れいでし巨竜に襲われる。
しかし、転覆した小舟にしがみついていた雷丸を救ったのは、にわかに飛来した大鷲であった。
大鷲は巨竜の額を爪で引っ掻くと、雷丸をつかんで大空の彼方へ連れ去って行く。

子供が唄う主題歌の元、タイトルに重なり、成長して行く雷丸の姿が描かれて行く。

飛騨の国、蝦蟇ケ岳に住む蝦蟇道人(金子信雄)に育てられた雷丸(松方弘樹)は立派な青年忍者に育っていた。

そんな雷丸は忍者に襲われた後、側に潜んでいた娘、綱手(小川知子)と知り合う事になる。

彼女は幼い頃別れた父親を捜しているという。

その頃、蝦蟇道人の元には、かつて弟子であったのもの、秘伝の昇竜の一巻を盗んで逃げ出していた大蛇丸(大友柳太郎)が現れ、師匠の蝦蟇道人を罠にはめて殺してしまう。

その後、綱手を伴い帰宅して、変わり果てた蝦蟇道人を発見した雷丸は、瀕死の道人から、自らの出生の秘密を打ち明けられ、親の仇、結城大乗の待つ近江の国、霞城へ旅立つ事になる。
綱手の方は、母親代わりに育ててもらっていた蜘蛛婆(原泉)から、お守りの蜘蛛の飾り(簪)を貰い受け、こちらも一人で旅立つ。

道中、雷丸は関所で手配中の役人達に捕まりかけるが、農民の親子、善兵衛(原建策)、咲恵(鈴村由美)、小四郎太(岩村隆男)に助けてもらい、その場は何とか切り抜ける。

しかし、その事を聞いて駆け付けた結城大乗によって、善兵平は斬り殺され、咲恵姉弟も斬られそうになったその時、一天にわかに書き曇り、雷光が光ったかと思いきや、死んだはずの尾形左馬亮らの亡霊が馬にのって現れる。

その幻が消えた後、近くの屋根の上から高笑いが聞こえて来る。

今や自雷也と名を変えた、かつての雷丸の雄々しい姿がそこにあった。
彼が空中に手をかざすと、光の環が現れ、それが大乗たち一行を縛り上げてしまう。

しかし、その術が破られたかと思うと、赤い光と共に、大蛇丸がその場に出現するのだった…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

怪獣ブームの中、子供向けに作られた特撮忍術映画である。
基本的には、古典的な忍術ネタ「自雷也」がベースになっている。

それまでブームだった忍者もののテクニックと、着ぐるみ特撮の合体が見物で、それなりの大作として作られているので、子供ものながら見ごたえがある。

巨竜、大蝦蟇、大蜘蛛、大鷲などのモンスターが登場する。

プールの中に建て込んだ、巨大な城郭のミニチュアセットも見事。

従来、東映としては珍しい特撮怪獣ものとしては語られてきたが、今改めて観ると、ワイヤーワークなどのテクニックが本格的に使われている事に驚かされる。

松方弘樹も大友柳太郎も天津敏も、忍者役の福本清三も、みんなワイヤーで空中を飛び回っている。(松方弘樹は、着地の時、ちょっとつんのめっているが)

蝦蟇道人が金子信雄であった事は、今回初めて分かった。
白髪の老人役ながら、顔は結構つやつやしているのが御愛嬌。

本作で使われた大蝦蟇などが、テレビの「仮面の忍者 赤影」に流用されている事などは有名であろう。

敵忍者から、ブーメラン型の手裏剣を飛ばす「忍法山彦崩し」を受けた雷丸の首が、あっさり斬れて、首のない身体と、首だけになった松方弘樹が同じ画面内に登場する特撮シーンなどが愉快。

当然ながら、松方弘樹も小川知子も若い!
名悪役、天津敏は、この当時かなり肥満気味である。

綱手や自雷也を助ける事になる老忍の百々兵衛(千葉敏男)と、大友柳太郎の堂々たる悪役振りも印象的。


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