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人造人間ハカイダー MECHANICAL VIOLATOR HAKAIDER

1995年、石ノ森章太郎原作、井上敏樹脚色、雨宮慶太監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

ある島の、廃虚と化した元刑務所に、お宝が眠ると聞かされていた数名の男達が侵入する。

しかし、彼らがそこに見たものは、鎖に繋がれた一人の青年(岸本裕二)の姿であった。

目を醒ましたその青年は、人造人間ハカイダーに変身し、気味悪がって銃撃してきた男達を倒した後、バイクに跨がり、「ジーザス・タウン」という不思議な町にやって来る。

その町は、グルジェフ(本田恭章)という美青年が、全ての人間達の頭脳を機械的に支配している「偽りの平和の町」だった。

レジスタンス活動をしている少女(宝生舞)と出会ったハカイダーは、人造人間であるにもかかわらず、彼女と心を通わすのだったが、グルジェフの放った重武装兵軍団の攻撃によって、彼女は仲間達と共に命を奪われてしまう。

自らも、手傷を負わされたハカイダーは、一人、グルジェフと、彼の警護を務める、同じく人造人間のミカエルを倒すために、町の中枢に入り込んでいくのだった…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

テレビの人気ヒーローものであった「人造人間キカイダー」のライバルとして、一部、熱狂的ファンを持つ、悪役を主人公としている…という所からしても、完全なマニア向けである。

同じ石ノ森作品であるせいなのか、後年の「劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト」(2003)に、何故か内容がそっくり。

幼児向け戦隊ものなどと同時上映され、50分ちょっとと短い作品なので、はっきりいって、見ごたえ感は薄い。
しょせん、感情移入できるだけのストーリー性があったテレビ作品と同じようなものを、こうした規模の作品に期待する方が、最初から土台無理なのである。

雨宮監督お得意の、凝ったオタク美術とアクションだけを楽しむ作品と割り切って観る事をお薦めする。

役者もみんな下手ならば、話も取って付けたかのようなレベルのもの。
かっこいいキャラクターが出てきて、東映ヒーローものらしくかっこよく敵を倒す…、ただそれだけ。

途中登場するバイクアクションとか、ラストのモデルアニメで見せる巨大な敵との戦いのシーンなどには、オタクらしいこだわりが観られる。
別に、感動する程のものではないけれど。

ラスト、キカイダーを連想させるものがチラリ登場する辺りが、ちょっとマニアサービスか?

お好きな方は、どうぞ。