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社長外遊記

1963年、東宝、笠原良三脚本、松林宗恵監督作品。

シリーズ23作目。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

丸急百貨店の社長、風間圭之助(森繁久彌)は、妻(久慈あさみ)と5人の娘に囲まれる毎日。

長女はめぐみ(中真千子-若大将の妹照子)、次女ひろみ(桜井浩子-科特隊のフジ隊員)、三女はるみ(岡田可愛-サインはV)、四女末子(相原ふさ子-ウルトラマン「宇宙から来た暴れん坊」などに出ていたらしい)、五女留子(上原ゆかり-マーブルチョコのマーブルちゃん)という凄いメンバー。

今朝も、マイクロテレビを買ってくれだの、車が欲しいだの、土地が欲しいとおねだりの嵐。

会社に到着した風間を待っていたのは、大島常務(加東大介)からのライバル福助屋に営業成績が負けているという報告。
さっそく、第一営業部長の陳田文治郎(三木のり平)を呼出して今後の対策を練る。
ちょっとした数字の差なんか、わし自ら売ってみせると、ネクタイ売り場に乗り込んだ風間だったが、そこで馴染みのキャバレー「ローズマリー」のママ(草笛光子)に出くわしてしまう。

そんな風間を訪ねて一人のおかしな男が丸急百貨店にやってくる。
ハワイから来たジョージ沖津(フランキー堺)という日系三世らしく、何でも、13年前まで、進駐軍として没収していた風間の屋敷に住んでいたという。

今では、ホノルルで雑貨店を開いており、今回、ゴザと地下足袋を仕入れに来日したというのであった。

さっそく、珍田はその夜、歓迎の宴席を用意するが、集まった芸者は老婆ばかり。
風間は、すぐにその場を抜け出し「ローズマリー」へ。

一方、酒を飲むと責任が持てないからと、酒を辞退するジョージに無理強いをした珍田、ところが、ジョニ黒をがぶ飲みし始めたジョージはある時点から人が急変してしまう。

「来んさった、来んさった〜!」と叫ぶや否や、床の間に飾ってあった花をムシャムシャと食べ始め、さらに自分はハワイでは「真珠湾」というしこ名の関取をはっているといい、いきなり珍田を投げ付けてしまう。

ジョージの狂態は留まる所を知らず、その後、秘書の中村(小林桂樹)が連れて行った「ローズマリー」で、バンドのメンバーを退け、自らドラムを叩きはじめる始末。

さて後日、福助屋が香港に支店を出すらしいとの噂を聞き付けた風間、こちらも負けてはおけないとばかり、ハワイへの出店計画をぶちあげる。

現地への調査要員として差し向けるのは中村と決まる。

そんな中村は、日米の時間差に気付かず、とんでもない時間に電話したため、恋人の会田春江(藤山陽子)から冷たい態度を取られてしまう。

そんな所に、風間、大島、珍田の三バカトリオがハワイに到着する事になるのだった…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

本作の見所は、何といっても、フランキー堺の酒乱芸に尽きる。
観ていて、あっけに取られるとはこの事だろう。

後半、ハワイの料亭で披露されるのり平の芸も面白いのだが、さすがにこのフランキーの狂態のインパクトにはかなわないほどだ。


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