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社長太平記
1959年、東宝、松林宗恵監督作品。
▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼
太平洋戦争中の巡洋艦「荒神」での食事時間、水兵、牧田庄太郎(森繁久彌)のあまりにせっかちな食べっぷりにあきれた兵曹、大森雄吉(小林桂樹)が注意している所に、艦長、朝比奈剛之助(加藤大介)が顔を見せ、逆に大森の方を諌める。
敵の攻撃から必死に上官をかばおうとしていて負傷した自分の姿にうなされながら、庄太郎は目覚める。
全て夢だったのである。
女房登代子(久慈あさみ)にせかされて、会社会長でもある 母親(三好栄子)に朝の挨拶を済ませた庄太郎は、戦後、落下傘の生地作りから女性下着メーカーに転身した碇商事の二代目社長。
出社した彼を待っていたのは、会社一階にオープンしたモデルショップを祝う派手な花飾りを準備中の大森専務と、眼鏡をかけているために「スーパーマンのできそこない」と呼ばれている若手秘書中村(久保明)であった。
さらに、そのモデルショップには庶務課長の朝比奈の一人娘てつ子(団令子)が働いていた…。
▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼
つまり、この作品では、社長、専務、課長の三人が、かつては同じ海軍の戦友仲間であり、現在では、その立場が完全に逆転しているという設定になっている。
話の展開は、ほぼいつものパターン通り。
大阪に地盤を持つ老舗のライバル会社、桜商会の大山専務(山茶花究)らの攻勢に負けまいと、大福デパートの仕入れ課長、間(有島一郎)を接待する大森であったが、用意した場所が全て庄太郎の馴染みである料亭「西乃屋」であったり、バー「くまん蜂」だったりするので、事情を知らず後からその場を訪れた庄太郎は、間を自分の愛人、女将のお桂(藤間紫)に手を出すライバルだと勘違いし、喧嘩をふっかけて、商談を台なしにしてしまう。
お桂は、店の改装資金を欲しがっており、庄太郎と大山を両天秤にかけている。
「くまん蜂」のマダム(淡路恵子)は、今だ独身の大森に恋している。
その大森は、同じ家に住んでいるてつ子に恋している。
しかし、当のてつ子は、中村と恋人同士であった。
一方、早くに女房に死なれた朝比奈は、一人、海軍バーなどという怪し気な所に通っては、昔を懐かしんでいる始末。
そこのホステスであり、朝比奈の戦友の娘、和枝という役所で、水野久美がチラリ登場している。
お馴染み、雨川営業部長(三木のり平)らも加わって、登場人物たちの三つ巴の恋の空騒ぎと庄太郎の相変わらずの火遊びのドタバタが描かれて行く。
あまりの庄太郎の無軌道振りに、時々、昔のように、立場を忘れ叱りつける大森の姿、朝比奈が中心となって行われる火災訓練のドタバタや、くまん蜂三周年記念のパーティで披露される、森繁、桂樹、のり平、有島らによるラインダンスもおかしいが、本作の見所は何といっても、男たちの熱い友情で締めくくるラストのすがすがしさだろう。
シリーズ中でも、後味の良い優れた一本である。
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