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レッツゴー!若大将

1967年、東宝、田波靖男脚本、岩内克巳監督作品。

シリーズ9作目。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

サッカーの試合に破れた京南大学のサッカー部員青大将こと石山新二郎(田中邦衛)は、赤坂プリンスホテル内で勝利に湧く相手校、西北大学のメンバーと喧嘩騒ぎを起こす。

その話を聞き付け、スクーターで駆け付けた同じサッカー部のキャプテン若大将こと田沼雄一(加山雄三)は、騒ぎに巻き込まれてプールに落ちそうになった乳母車を救い、自らがプールに落ちてしまう。

後日、祖母りきと田能久新支店の披露用の引き出物を探す為に銀座に出かけた雄一は、宝石店坂本という店で先日の乳母車を引いていた美しい女性が働いている姿を目にする。

話し掛けてみると、実は彼女は仁科澄子(星由里子)という独身の女性で、先日の赤ん坊は近所の子だったという。
急速に接近する2人だったが、そのデート中、同じレストランに青大将が連れてきた赤坂の芸者江美が若大将を紹介しろと言い出した事から一騒動巻き起こってしまう。

やがて、若大将は全日本代表として、青大将は父親の仕事の代理として各々一緒に香港へと飛ぶ。

香港代表との試合終了後、若大将一行は現地のレストランで、美しい経営者、林美芳(リン・メイファ-陳曼玲)を紹介される。

一方、澄子も、女癖の評判が悪い専務に同行させられ同じ香港の地に到着していた。
澄子は若大将にプレゼントを持って会いに行こうとするのだが、その途中で、美芳と一緒に車に乗り込もうとする雄一本人を発見する。
一方、現地美人に化けた詐欺女に騙された青大将は、取引先に渡す予定だった大金をすっかり巻き上げられてしまう。

結局、事情を知った美芳に失った2万ドル貸してもらえる事になるのだが、東京に戻ってもその金を返す当てのない青大将は、頼ろうとした父親から突き放され、偶然にも美芳が、田能久新支店の真ん前に作った中華レストラン東京支店のウエイターとして働かされる事になってしまう。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

若大将人気の頂点の頃の作品だけに、香港、マカオ、京都など、大掛かりなロケーションを敢行している。

日本に陶芸を勉強しに来た香港からの留学生として宝田明 、香港へ飛ぶ飛行機のスチュワーデス役で、後に節子としてシリーズの二代目ヒロインをやる事になる酒井和歌子、また、澄子が勤める宝石店の同僚として、「ウルトラセブン」のアンヌ隊員こと菱見地谷子(ひし美ゆり子)がちらりと登場したりし、色々見所は用意されてはいるものの、全体としては、やや散漫というか大味な印象の仕上がりとなっているのは否定できない。

加山雄三自身が名付け親となるグループサウンズのワイルドワンズ(「思い出の渚」で有名)が、劇中、若大将と一緒に名曲「旅人よ」を歌うシーンなどが印象的である。

懸命にサッカーをやっている田中邦衛の姿なども、今となっては貴重な映像というべきだろう。