TOP

映画評index

ジャンル映画評

シリーズ作品

懐かしテレビ評

円谷英二関連作品

更新

サイドバー

起きて転んでまた起きて

1971年、東京映画、前田陽一監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

大学のボーリング部員、正明(堺正章)と先輩の辺山修(なべおさみ)は、友達であると同時に、共通の幼馴染みであるマリ子(安倍律子)に互いに思いを寄せあうライバルでもあった。

辺山の家はアメリカンクラッカーブームで大儲けし裕福だったが、父親が急死し、マリ子の父親でもある高利貸しの川上に対し、2000万円の借金を毎日働いて返済しなければならなくなる。

修の母親(野村昭子)は、昔取った杵柄とばかりに、芸者相手の髪結いを始める。
裕福な時、修が良く遊びにいっていた芸者の二三香(三浦布美子)が仲間たちを引き連れ、そんな母親の元に通い出す。
その中には、修を憎からず思っていた売れっ子芸者の〆香(大原麗子)の姿もあった。

修自身はタクシーの運転手を始めるが、ある日、急に羽振りが良くなった様子の正明を偶然タクシーに乗せる。
訳を尋ねると、正明の家の稼業である「かつら屋」が、折からの輸出ブームで大儲けし出したという。

そんな矢先、修の車が事故を起こしてしまい、あえなくタクシー会社も首。
それではとばかり人力車を引く仕事を始めるが、乗せた二三香からの勧めもあって、修はたいこ持ち修行を始め、やがて珍八と名乗ってお座敷に上がるようになる。

そんな中、川上の為に一晩相手をしてくれたら修の借金を無期延期にしてやっても良いと聞かされた〆香、惚れた修の為だったらとその気になるが、話を聞いた修が銭湯から裸のままでお座敷まで駆け付け南とかその場のピンチを脱する。

たいこ持ちも辞めた修の窮地を知り、陰ながら援助しようと手を差し伸べた正明からの好意を断り、リース屋をはじめた修は、自宅にあった竹田(ちくでん)の掛け軸の保証書を発見、ある置き屋に貸し出した掛け軸が本物であった事実を知る。

しかし、時すでに遅し、気を利かせたつもりの〆香によって、その掛け軸は骨董屋の竹田(藤村有弘)に2万円で売られた後だったのだ。

知人の骨董屋(和田浩二)から、本物の竹田(ちくでん)だったら、2000万は下らないと聞かされた修と〆香は、何とか、竹田に売ってしまった掛け軸を取り戻そうとやっきになる…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

主役2人の境遇がコロコロ変わるという、一種の風刺コメディである。

たいこ持ちの修行で踊りを教えるオカマ風の先生にいかりや長介が扮し、お馴染みの笛のリズムで、あの大原麗子にとんでもない動きをやらせたりしている。

画面に登場するボウリング場は東宝ボウルで、登場人物も大半が当時の渡辺プロのメンバーばかり、かなり安上がりに仕上げた作品だと思われる。

他に、柳沢真一、吉沢京子、山東昭子、桜井センリ、ケーシー高峰、小松政夫、左とん平などが顔を見せている。