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股旅

1973年、市川プロ+ATG、谷川俊太郎脚本、市川崑脚本+監督作品。

テンプターズ解散後、タイガースのジュリー(沢田研二)らと新ユニット「PYG」を結成したものの鳴かず飛ばずだった事もあり、音楽を一旦離れ、映画作りの手伝いをしているうちに、何時の間にか役者として活躍するようになっていた…というショーケン事、萩原健一が主演した新感覚の時代劇。
監督は名匠市川崑だが、低予算のATG作品らしく、旅を続ける若いチンピラ3人組(ショーケン&小倉一郎&尾藤イサオ)の野放図な姿を、独特のリアルなタッチで描いた異色の時代劇になっている。
特に、ストーリー性で見せる娯楽作品のような作りにはなっておらず、時代劇風「青春ドキュメンタリー」とでもいいたいような雰囲気で、その一種独特な乾いた画面に馴染めなければ、この作品は楽しめないはずである。
特に難解…という訳でもないが、市川監督が時々試みる「実験映画」の一種…と見た方が分かりやすいかも知れない。
役者としてはまだまだ未熟だが、若者らしい体当たり精神で役にぶつかっているショーケンの初々しさが画面に活気を与えている。