QLOOKアクセス解析

TOP

映画評index

ジャンル映画評

シリーズ作品

懐かしテレビ評

円谷英二関連作品

更新

サイドバー

金田一耕助の冒険

横溝正史原作のミステリー「金田一耕助」シリーズが、文庫、映画、テレビなどを駆使したメディアミックス戦略で、一大ブームを巻き起こしていた頃作られた、角川映画の1979年度作品。
監督は、当時、人気絶頂だった大林宣彦。
主役、金田一には、テレビ版で人気を誇っていた古谷一行が扮し、さらに等々力警部には田中邦衛…という異色キャストで、全編、ブームを下敷きにした、金田一もののパロディを目指して作られている。
しかし、結果的には、大林監督独自の「映像遊び」の域を越えたものではなく、お得意の「フォトコラージュ的手法」などを使って、何とかドタバタ感を出そうと試みてはいるが、笑う要素はほとんどない。
劇中劇のような扱いで、何と、あの三船敏郎が金田一耕助に扮したフイルムが登場するのが、唯一の見所くらいか…?
日本の映画人には、コメディとかパロディを作る才能が乏しい…という事を、改めて認識させられたような作品となっている。
一種の「珍品」として観れば、それなりに楽しめるかも知れない。