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ベストキッド4

前作まで主役だったラルフ・マッチオが、さすがに大人になり過ぎて…という訳なのか、この「4」では、「ミヤギ先生」事、ノリユキ・パット・モリタだけが残り、主役は何と女の子に変更されている。
鳥(鷹?)を飼育する孤独な少女は、ひょんな事からミヤギと出合い、空手の手ほどきを受ける事になる。
やはり、練習は困難を極め、少女は挫折しかけるが、仏教寺院や石庭などといった東洋文化にふれる事によって、徐々に心と技を高めていく…というお話。
思春期の少女独特の不安定な心が、ミヤギをはじめとする大人たちとの出合いによって成長する…というテーマは、作者が、前3作までの「少年ドラマ」とは、少し違う味わいを加える事を意図したものだろう。
このシリーズで紹介される日本文化には、相変わらず珍妙な描写もあるが、本作で登場する坊さんたちの姿は、ユーモラスで人間味にあふれ、それなりにドラマを明るくする役割を果たしている。
もともと、少女が空手をやって…という設定自体に無理がある訳で、スポーツアクションものとして、迫力を感じるものではないが、一種の「青春もの」として見れば、それなりに楽しめないでもない。
シリーズ末期の異色作といえるだろう。