TOP

映画評index

ジャンル映画評

シリーズ作品

懐かしテレビ評

円谷英二関連作品

更新

サイドバー

クレヨンしんちゃん
嵐を呼ぶジャングル

2000年、原恵一脚本+監督作品。

いつもの、春日部周辺の物語ではなく、豪華クルーザーに乗って、しんちゃん一家が南洋の海に出かける…という設定がまず目新しい。

しんちゃんお気に入りの「アクション仮面」の新作試写会が、船上で行われるのだが、そこに突然、謎の猿軍団が現れ、大人たちが連れ去られてしまう!
後に残された、しんちゃんら子供たちは、近くの島が怪しいとにらみ、彼らだけで、大人を救出しに行く事になる。
この後を追って、妹のひまわりも島に渡るのだが、この辺が愛くるしくもおかしい。
ジャングルでの、数々の苦難を乗り越えたしんちゃんたち一行は、ひまわりとも合流し、謎の猿帝国に侵入するのだが…。
大人たちは、謎の怪人「パラダイスキング(懐かし〜ネーミング!)」の船の中で、あろう事か「アニメ製作」を強制的にやらされていたのだ!?
とにかく、このシリーズは意表を突いたアイデアと、子供たちのハチャメチャパワーで、独自のナンセンス世界を作り上げ、大人の観客も魅了しているのだが、今回もまた、一見良くある「ジャングル冒険もの」か?…と思わせておいて、その核心部分では、予想外の意外性を持ち込んでいる。
後半のドタバタは、いつものパターンだが、テレビ上のヒーロー「アクション仮面」(=役者)が、本当のヒーローたらんと、パラキンに戦いを挑む所が、本作の見所であり、テーマでもあろう。
やや、敵キャラクターの平板さが気にならないでもないが、作品としては平均的な出来ではないだろうか。
大人も子供も安心して楽しめる事、請け合いである。