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六人の暗殺者

1955年、日活、菊島隆三脚本、滝沢英輔監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

慶応3年11月15日、師と仰ぐ坂本竜馬(滝沢修)に会いに行く途中だった土佐藩士、伊吹武四郎(島田正吾)は、覆面姿の侍六人組の後を歩いていたが、旧知の親子とばったり出会ってしまい足留めを食う事になる。

その親子と別れ、近江屋へ到着した武四郎は、そこで何者かに襲撃された竜馬と中岡慎太郎(河野秋武)を発見する。

武四郎は、事件の目撃者たちの話から、先ほど道で一緒だった六人組が犯人だったと知る。

竜馬らの葬儀を終えた武四郎は、六人の暗殺者の発見と復讐を誓うのだった…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

幕末から明治へと時代が大きく動く中、恩師の復讐を果たさんとする一人の侍と、彼に思いを寄せる娘の姿を描いて行く。

勝麟太郎には三島雅夫、新撰組の近藤勇には山形勲が扮している。

一見、単純な復讐劇かと思わせるが、本作の主眼はそこにあるのではなく、歴史の大きなうねりの中では、そうした私怨など、取るに足りない些末な事である事に主人公が気付く話になっている。

正義感に溢れる一本気な主人公を、若き島田正吾が見事に演じ上げている。

一癖も二癖もありそうな無気味な薩摩藩士、花俣行蔵を演ずるは辰巳柳太郎。

全体的に生真面目な雰囲気があり、単純な娯楽時代劇とはいえないが、それなりに見ごたえ感はある。