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続・若い季節

1964年、東宝、古沢憲吾監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

競技場に描かれた人文字タイトルから、東京タワーそびえる東京の姿を捉えて行く冒頭の空撮部分から、画面に勢いが感じられる。

未亡人ながらプランタン化粧品の棚尾社長(淡路恵子)は、自ら発案したメンズセットを売り出そうと朝から張り切っていた。

しかし、松森専務(十朱久雄)の報告を聞く間でもなく、売上げは伸び悩んでいた。
ポスターのモデルが悪いという事になり、そのモデルを推薦した宣伝部の野呂課長(三木のり平)が叱責される。
その課長の元へギャラを受け取りに来た当のモデルは青島幸男。

棚尾社長は融資を頼むため、姉(沢村貞子)の経営する料亭で、伊橋コンツェルンの総帥でサン工業の社長でもある伊橋(三橋達也)と会う約束をしていたが、先方は専務の有田(藤田まこと)だけがやってくる。
急用が出来たので社長は来られないという事だったが、実は、仕事嫌いの伊橋は料亭に来る途中で車を降り、どこかへ姿をくらましていたのだった。

棚尾社長は後日放映された新製品のテレビCMを観て、またがっかり。
由利徹が演ずるいかにも泥臭い内容だったからである。

センスの悪い宣伝部の企画にうんざりした社長は、全社員に三万円の賞金をかけて、メンズセットのイメージに合う素晴らしい男性モデルを捜すよう命ずる。

鈴木ヤスシや古今亭志ん朝らの男子社員は、賞金目当てに一斉に外へ飛び出して行く。

志ん朝が町中でまず目に付けたのは、ヒゲ面の男(ジェリー藤尾)、さらに理髪店で顔を剃っていた植木等、共に今一つイメージに合わない。

ビューティレディ(女性販売員)たちの間でも、そのモデル探しには興味津々。
新人のミエ(中尾ミエ)、ユカ(伊東ゆかり)、まり子(園マリ)は、以前、ボーリング場で出会っていたサン工業の社長秘書石塚と名乗る中年男性に目を付ける。

その石塚と名乗る男こそ、秘書(砂塚秀夫)の名前を騙って遊んでいた伊橋社長その人だったのだが、三人娘たちは知るはずもない。

三人別々に伊橋を呼出し、写真にとった末、それをめいめい会社に提出した結果、三人共同推薦という事で、伊橋がモデルに選ばれる。

その話を聞いた伊橋、当惑して一応固辞するが、結局、三人娘たちに押し切られる形で、ポスターのモデルになってしまう。

そのポスターを町で見かけた、伊橋の遊び相手の芸者(中真千子)やホステスたちが一斉に彼に電話をかけてくる。

そんな中、松森専務にサン工業の有田専務から電話があり、先頃の融資の話は役員会にかけた結果御希望にそえなくなったと断られる。

その事を知った三人娘、石塚なる人物が実は伊橋社長だった事を知った後だったので怒り心頭、サン工業の社長室へ乗り込んで行く。

しかし、当の伊橋は、融資を断った事実を知らなかった…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

プランタン化粧品本社に雇われている坊や役で田辺靖雄、ビューティレディたちの上司として谷啓、同僚としてユキ(木の実ナナ)や峰岸徹、はたまた、チラリとだが、スマイリー小原まで登場している。

田辺ヤッチンも歌うし、鈴木ヤスシや古今亭志ん朝も三人娘たちと一緒に歌を歌うし、三木のり平も宣伝部の歌を歌ったりする。

全編、明るさ、バイタリティに満ちあふれた、高度成長期、撮影所全盛期の活力がビンビン伝わってくるような快作である。


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