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ハイハイ三人娘

1963年、宝塚映画、川上宗薫原作、佐伯幸三監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

父親が植木等、姉さなえが藤山陽子、弟、雅義(まさよし、通称ガギ)が田辺 靖雄。
そんな間宮病院の次女、間宮今日子(中尾ミエ)。

兄、谷啓と兄嫁、横山道代が経営する天野楽器店の娘、大食いのゆう子(伊東ゆかり)。

そして、今日子の弟、ガギが秘かに思いを寄せている相手、チエ子(園まり)の三人娘は楓高校に通う仲良し同級生。

今日もクラスで、同じ音楽部の男子三人組、内村光治(長沢純)、折口哲三(手塚しげお)、浦吾一(高倉一志)らと「ハイそれまでよ」を歌って騒いでいる所を、教頭の江頭(ハナ肇)に見つかり怒られてしまう。

ある日の夕方6時、今日子の家に一本の電話がかかってくる。
「今日子さんですか?」と相手を確かめてから、「僕はあなたの事が好きです。キスしたいくらい好きなんです!」
それを聞いた今日子はびっくり!
声が、音楽部の先輩の水原弘に似ていたからだ。

翌日、さっそく、その事を聞いたゆう子とチエ子を交えて、その電話の相手捜しが始まる。

電話のバックノイズにラグビーのかけ声が入っていた所から、学校からかけたと推理。
さらに水原弘の声に似ていた…という所から、相手はものまねの名人である…と結論付けた三人、さっそく、校内で物まねが得意な男子を一人一人チェックして行く。

音楽部の男子三人も重要容疑者に…。

さらに、生物学の教師「いいだこ」こと、飯田先生(高島忠夫)も怪しいと疑い出す三人娘たち。

はたして、今日子の所に、毎日のごとく、夕方6時になると恋の電話をかけてくるのは誰なのか…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

全編、当時のアイドルたちが歌い踊るシーンが次々に登場する、明るく楽しい音楽映画になっています。

当時発売された森永の「スパークガム」のCM出演がきっかけになったのか、この作品で中尾ミエ、伊東ゆかり、園まりの三人は「スパーク・トリオ」という名前で、「美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみ」の三人娘の後を継ぐ事になります。

本編中でも「森永スパークショー」なるタイトルがテレビに映し出されます。(前身のひばりたち三人娘の映画では、明治製菓がスポンサーだったらしく、劇中、明治チョコレートが出て来ます)

手塚しげお(子供向けテレビ時代劇「天馬天平」の主役)たち男子三人組は、もちろん「スリーファンキーズ」の面々ですが、残念ながら、初期メンバーであった高橋元太郎(「水戸黄門」でのうっかり八兵衛)は登場しません。

田辺ヤッチン(初代コメットさん九重佑三子の御主人)も歌いまくります。

後半の楓高校の学園祭には、「黒い花びら」でお馴染みの水原弘も登場、さらに、クレージーキャッツのメンバーが集結し「五万節」の替え歌版を披露してくれます。

ボンちゃん(高島忠夫)が歌わないのは、本作が、ほとんど「ナベプロ映画」だからでしょうか?

他にも体育教師役で若林映子、今日子の姉のさなえと付き合っている教師の大塚として江原達怡(初代三人娘ものからレギュラー的存在)も登場します。

劇中のミュージカルシーンで、中尾ミエが、まだ見ぬ電話の相手を夢見て歌う歌詞の内容「ジョージ・チャキリスみたいに踊りの上手な人かしら?」「それとも、『ララミー牧場』のジェスみたいな野性的な人かしら?」…などが、時代を感じさせます。

ラーメンが一杯50円だった時代の作品です。