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近未来蟹工船レプリカントジョー

2003年、地下鉄ロバくん制作、松梨智子監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

小学生らしき扮装の三人が登場する、回想シーンらしき海辺の場面から物語は始まる。

大人の世界を嫌い、新しい世界を求め、筏に乗って海に旅立とうとするジョー(加藤哲)、ウサギ(佐藤真弓)、ビル(池田鉄洋)の三人。

しかし、出発直前、いつも肌身離さずに持っていた人形を忘れた事に気付くウサギが、家に取りに帰ろうとする。

その事がきっかけとなり、今まで仲が良かったかに見えたジョーとビルは、その場で本音を言い合い喧嘩をはじめてしまう。
もちろん、筏も旅立ちもめちゃくちゃに…。

やがて、時がすぎ、大人になったジョーは、相変わらず人形依存症のウサギとママゴトの延長のような同棲生活を送っていた。

二人がバイト先として勤めていたのは、成功したビルが経営するニューシャフトカンパニー。
その会社は、経費節減のため、一切社員を持たず、全員バイトでまかなっていた。

中国人キムと手を組み、中国市場に新たなる展開をはかろうとするビルは、さらなる経費節減にため、バイトの給料を値下げする事にする。

それを知ったジョーは、バイト仲間たちにそそのかされ、労働組合を結成する中心人物になる。

会社のスパイ008(ゼロゼロエイト)からの報告により、その事実を知ったビル社長は、高校生時代から秘かに思いを寄せていたウサギを篭絡し、組合結成決起集会を開いていたジョーらに、彼女とのベッドシーンを大スクリーン一杯に暴露してしまうのだった。

失意のジョーは、電柱に貼られていたうさん臭いはり紙を頼りに、いつしか、山奥に住む天才科学者ギーなる人物を尋ねて行く…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

バカ映画の女王といわれる松梨監督の作品だが、それほどハチャメチャな印象はない。
今風の設定を使い、青春ドラマを茶化したような、半分マジなような…そんな小演劇のノリ…といった感じであろうか。

前作「毒婦マチルダ」は制作費60万円だったという。
本作はその6倍というから、およそ360万円くらいで作られたインディーズビデオ作品である。

最初から、そういうものだと承知して観る事をお薦めする。

白紙の状態で観ると、それなりに楽しめるから不思議。

途中、CGシーンが挿入されており、キカイダー風のタイトル、ウルトラホーク1号風のメカ「朱美号」、怪獣などが登場し、それを作った人の世代が分かるおかしさもある。

MIKE MIZUNOこと、あの「シベ超」水野晴郎氏が、怪し気な首相として登場してくる所にも注目!

大きなスクリーンで観た作品の印象は、それほど悪くなかった。