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ニュージーランドの若大将
1969年、東宝、福田純監督作品。
▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼
日東自動車の田沼雄一(加山雄三)は技術指導のため、オーストラリアのシドニー支社に2年間滞在していた。
そこの営業レディ、エリザベス(ジェシカ・ピーターズ)は雄一にほのかな思いを寄せている。
日本から視察にやって来る代議士の太田黒(コロンビア・トップ)を出迎えるために現地の空港で待ち受けていた雄一は、偶然、同じ便で到着した青大将こと、石山新次郎(田中邦衛)に出会う。
石山は、父親が経営する会社の一つ、世界航空の新社長になったというのである。
そんな雄一の元に、本社から帰国するよう通達がある。
青大将と一緒に帰国した雄一は、その飛行機で見かけた外国人夫婦が、羽田で中央モータースの連中と一緒に車に乗り込むのを見かける。
気になった雄一は、止まっていたタクシーに乗り込み、その車を追い掛けさせるのだが、何と、その車には別の女性がすでに乗っていた。
自分のうっかり振りを詫びると共にその理由を説明した雄一に、ニュージーランド産業振興会に勤める森川節子(酒井和歌子)と名乗るその女性は、前の車に乗る外国人が、ニュージーランドに住むジョン・オハラ夫妻だと教える。
久しぶりに自宅に戻った雄一は、田能久が銀座に支店を出した事を知る。
雄一が土産に持って帰ったマトンの肉から、若者向けに新しいメニューを考える義弟である江口(江原達怡)。
一方、青大将や会社の同僚たちと、その田能久支店で飲み会を開く事になった雄一は、父、久太郎(有島一郎)が、近くで小間物店を開いていた女性オーナー冴子(うつみみどり)に夢中になっている事を知る。
若大将の方はといえば、会社の広告用写真撮影で知り合ったモデル(中山麻里)、会社の昌子(岡田可愛)、そして、時々会うようになっていた節子との板挟みなり悩む毎日。
焼き餅焼きの節子は、オーストラリアからやって来たエリザベスと雄一の姿を偶然見かけた事から、またもや、へそを曲げてしまう。
やがて、ニュージーランドに進出するらしい中央モータースに対抗するため、若大将のアイデアで、日東自動車でも、新車キャンペーンをオーストラリアでやる事になる。
現地へ飛ぶ雄一とエリザベス。
節子の方も、仕事でオーストラリアへ飛んでいた。
一方、冴子との結婚を夢見、一緒にオーストラリア旅行の手配まで済ませていた久太郎はまたしても振られ、江口がオーストラリアに食材捜しのため向う事になる。
現地で青大将、江口らと再会した節子は、宣伝パレードでの仲睦まじい雄一とエリザベスの姿を観て落胆し、一人ニュージーランドへ渡る。
しかし、その頃、エリザベスは現地の青年と結婚する事を雄一らに告白していたのだった…。
▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼
サラリーマンものになった若大将シリーズのパターン、久太郎の恋愛と破局が今回も楽しい。
父、久太郎と息子、雄一の関係は、サラリーマンものになって以降の方が、よりていねいに描かれているように思われ、微笑ましくも、心打たれる。
海外普及部の部長に佐野周二、ケロンパの婚約相手になべおさみ、「サインはV」コンビ、中山麻里と岡田可の共演などが楽しめる。
ラストを飾る、マウントクックの白銀を滑る若大将の姿は見事である。
オーストラリア、ニュージーランドの海外ロケ風景も、本作のスケール感を増していて、見ごたえ感十分の娯楽作品になっている。
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