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座頭市御用旅

1972年、勝プロ、森一生監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

すすきケ原で、一人の旅姿の女がヤクザ風の男に襲われている。
必死に抵抗したものの、なけなしの金子を奪われた女は、斬られてその場に崩れ落ちる。

その女の呻き声を聞き付けたのが、偶然通りかかった座頭市(勝新太郎)。
近付いて様子を探ると、女は陣痛で苦しんでいるのだった。

何とか、無事男の子を出産させた座頭市だったが、母親の方はそのまま息絶えてしまう。
赤ん坊を抱いて途方に暮れる座頭市。

とにかく、死際の母親が口にした佐太郎(明石勤)という名前を手がかりにして旅を続ける事に。
その座頭市めがけて、石をぶつけながら付いてくる男の子が一人。
先ほどの母親が連れていた長男、健太であった。

とある宿場町に到着した座頭市は、その佐太郎を知っているという若者をきっかけにして、何とか、その妹、八重(大谷直子)に巡り会う事が出来る。

先ほどの若者は、老目明かしの藤兵衛(森繁久彌)の一人息子ながら、不良の清次(酒井修)であった。

そんな平穏な宿場町に、突然、鳴神の鉄五郎(三國連太郎)率いるヤクザたちが乱入してくる。
宿を女郎屋に変えてしまうし、近日、そこで開催される祭り目当てに集合してきた旅芸人たち(笑福亭仁鶴、正司敏江、玲児、田辺一鶴ら)から、売上げのをほとんど吸い取ってしまおうという魂胆であった。

それを注意しに来た藤兵衛の言葉も利き目はない。
しかし、座頭市の見せた居合いに恐れをなした鉄五郎、渋々、芸人たちからの取り分は諦める事にする。
座頭市の見事な腕前と駆け引きに、感心する藤兵衛。

しかし、鉄五郎は、座頭市を殺すために用心棒を掻き集める。
その中の一人に、とてつもない腕っぷしの浪人者(高橋悦史)がいた。
浪人者は、道ですれ違った座頭市の腕前を瞬時に見抜き、いつか訪れる、一騎討ちを楽しみにするようになる。

そんな中、佐太郎が八重の元へと帰って来るが、先に返したはずの女房が赤ん坊を出産した後死亡したとの話を聞かされ驚愕する。

さらに、女房に持たせたはずの金子がなかった事に不審を抱き、健太の勘違い証言もあって、座頭市が女房を殺して、金も盗んだに違いないと思い込んでしまう。
その金がなければ、八重は鉄五郎に女郎として買われてしまうのだった。

窮地に立たされた座頭市、一旦は得意の博打で金を作ったものの、その帰り道で、鉄五郎一家の待ち伏せに出会い、その様子を近くで見ていた健太の「人殺し!」という声に怯んで、抵抗できぬまま捕まってしまう。

ヤクザたちの執拗な拷問に耐えた座頭市、浪人ものに手綱を斬ってもらい、その足で、藤兵衛の元へ。
自分は、お尋ね者の座頭市なので捕まえて欲しい。
ついては、その賞金で八重を救って欲しいと願い出る。

それを聞いた藤兵衛、何もいわず、持っていた金を座頭市に渡して帰す。

しかし、その後にやってきたのが鉄五郎と、さらの遅れて息子の清次。

清次は、鉄五郎によって惨殺されていた父親の屍骸を発見、それを座頭市の仕業だと思い違いしてしまう。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

人気シリーズの23作目。

さすがに初期の面白さに比べると、全体的なパワー不足の感は否めないものの、後半の立ち回りは相変わらず凄まじい。

憎々しい悪役を演ずる三國連太郎の、個性の強い演技が見物である。