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けんか空手・極真拳

1975年、東映東京、梶原一騎、影丸譲也原作、山口和彦監督作品。

人気劇画「空手バカ一代」を映画化したもの。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

昭和24年、京都の丸山公会堂で開催された「第一回全日本空手選手権」。
ぼろぼろになった胴着を着た一人の若者が参加してくる。
山奥で一人修行を励んでいた大山倍達(千葉真一)であった。

倍達は決勝戦まで勝ち進み、一斉を風靡していた対戦相手の難波(石橋雅史)の片目を潰し、再試合の末、勝利する。
その並外れた強さに驚愕しながらも、品格のなさを嫌った、審査委員の一人、洗武館代表の中曽根(成田三樹夫)は、一応、優勝した大山を、自らの道場へ参加するよう勧める。

しかし、当の倍達は、空手ダンスと化している現状を打破するために、防具を使用した上での寸止めの禁止を提言するが受け入れられず、その場を去る事になる。

その後を追ってきて、弟子にしてくれと懇願する青年が一人。
有明省吾(千葉治郎)であった。

しかし、倍達はその申し入れを断る。

後日、人力車で稼いでいた倍達は、花街で、かつて自分がヤクザにからまれている所を助けた美しい女性、藤巻知八子(多岐川裕美)に出会う。
アメリカ兵と同伴していた彼女を、パンパンと勘違いした大山は、アメリカ兵を追い払った後、思いあまって、その女性を犯してしまう。

しかし、彼女は通訳をしていただけで、とんだ倍達の勘違いであった事を知る。
そんな彼女に、心から詫びながらも倍達は、自分の偽らざる愛を打ち明ける。
彼女も、その気持ちを素直に受ける事になる。

そんな倍達の元へ、再び、有明が訪れる。
今度は、さすがに倍達も断らない。
厳しい修行が始まった。

そんな時、一匹の暴れ牛が練習していた近所に出現、駆け付けた倍達は、苦闘の末、その牛をしとめたのであった。
たちまち、そのニュースは広がり、倍達の名は一気に世間に高まったのだったが、それを面白く思わぬ洗武館員たちが心無い中傷を吐き捨てているのを、有明が聞いてしまう。

師匠重いの有明は、思わず、その洗武館員たちを叩きのめし、大怪我を追わせてしまう。
洗武館にわびに行った倍達が帰った後、物陰に隠れていた有明は、破門を覚悟で洗武館員たちに再び襲いかかる。

結局、駆け付けた警官の撃った銃弾に、有明は短い命を落としてしまうのだった。

その後、唯一無二の弟子を失った無力感から、ヤクザの用心棒稼業に身を落としていた倍達は、酔った勢いもあって、人斬りの仁科(室田英男)を殴り殺してしまう。
結果的には正当防衛が認められて保釈されたものの、残された仁科の妻子から責められた倍達は、一人、その家族の元へ、懺悔の気持ちを込めて、暮らしの手伝いをしに行く。

一年後、ようやくその妻子から許しを得て、又、空手の試合に望もうと帰りかけた倍達は、剣鬼という刺客に襲われる。
その刺客を差し向けたのが、洗武館代表の中曽根その人である事実を知らされた倍達は、中曽根に果たし状を送りつけるのだった…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

有名な(?)「牛殺し」のシーンが、それなりに再現されているのが見物。
劇中、コテコテの演歌が挿入されているのは、梶原一騎氏の趣味だったのか?
さらに、この作品、一体どこまでが事実で、どこまでがフィクションなのか?

全編、荒唐無稽なフィクションだと解釈して、単純に楽しんだ方が良さそうな作品ではある。