TOP

映画評index

ジャンル映画評

シリーズ作品

懐かしテレビ評

円谷英二関連作品

更新

サイドバー

河童

発想の原点は、おそらく「E.T.」だと思う。

この頃、日本でも、この成功を見て、同じような路線を狙っていた製作者は、決して石井監督だけではなかったと思われる。

特撮ファンタジーとしては、意外と低予算で出来そうだし、ノスタルジック&ハートウォーミングな所が、一般受けもしそうだし、特撮部分にそれなりに凝れば、マニア受けもしそうだし…という作者の計算が、透けて見えるような企画。

その「計算」が気にならない人には、本作は「ほろりとさせる、意外と良い映画」になるだろうし、気になる人には「ミエミエなんだよ!」…という事になるのではないか。

現代の部分はいらないような気もする(これがあるために、感傷表現が計算高く感じられてしまう)が、おそらく、どうしても、藤竜也を出したかったのだろう。

特撮マニアが考えそうな洒落である。

「ガッパ」(昔、藤竜也が出演していた日活の怪獣映画)→「カッパ」

ひょっとすると、発想は、意外と、この辺の洒落から始まったのかも知れない。

特撮は、CGも含め、それなりに良く出来ているし、話も、独特の臭みがあるものの、我慢できないほどでもなく、この手のムードが好きな人にとっては、それなりに心に残るものになっているのではないだろうか。

全体的に、若干、自己陶酔気味な雰囲気が感じられるのは、気のせいか?