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帰らざる波止場

1966年、日活、江崎実生監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

人気投票で一位に輝く歌手、津田史郎(石原裕次郎)は、海外旅行から帰って来たその日、自宅で妻の京子(原良子)が、男に襲われている現場に出くわす。
襲っていた男が取り出した銃を奪おうと揉み合う内に、津田が誤って発射した弾丸は京子の胸に当たってしまう。

呆然とする津田は、男から殴られ、その場で気絶。
何故か、津田の背広に仕込んであった麻薬を、その男は取り出して逃げ去ってしまう。

妻殺しの罪で津田は3年間服役を終え、シャバに復帰するが、もう歌手には戻れない。
そんな津田に、一人の老刑事が貼り付いていた。
麻薬捜査の手がかりを、津田に求めていた江草刑事(志村喬)であった。

妻を襲った男が「ジョッキーの二郎」という男らしいと手がかりを掴んだ津田は、競馬場に捜しに出かけ、そこで謎の女性、水沢冴子(浅丘ルリ子)と出会う。

水沢財閥の未亡人である冴子も、何故か自暴自棄な生活を送っており、場末の安ホテルで、ピアノを演奏中、狙撃された津田と再会する。

狙撃は、事件へ深入りしようとする津田への、組織からの警告であった。

海外脱出を考えていた冴子は、そんな津田に、渡航までの数日間を自分と付き合ってもらえたら、海外への旅費を渡すと切り出す。

一旦は、その申し入れを受け入れた津田であったが、冴子に利用されるのを嫌い、彼女の元から去ってしまう。

横浜埠頭で肉体労働をしていた津田を探し当てた冴子は、自分の態度をわび、もう一度、自分と付き合ってくれと頼む。
それ以来、二人の仲は、急速に深まって行く。

そんな冴子に、江草刑事は、財産目当てのための夫殺しの疑いを持ち始める。
その話を江草から聞かされた津田も又、冴子にどこか疑いの目を向けるようになってしまう。

津田は、やがて、単独で麻薬製造を行っていたやくざ組織に侵入する。

一方、横浜埠頭で就航直前の客船に乗り、津田を待ち受ける冴子…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

典型的な通俗ロマンといってしまえばそれまでだが、映画としても、全体的に冗漫な展開で低調。
志村喬演ずる刑事も、薄っぺらな印象で、あまり魅力はない。

津田がヤクザ相手に戦うアクションシーンや、ピアノを弾きながら甘い歌声を披露するシーンなどが、往年の裕次郎ファンには魅力なのかも知れないが…。