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ゴルゴ13 九竜の首

1977年、東映、野田幸男監督作品。

一作目で主役を演じた高倉健に変わって、二作目にあたる本作では、アクション派の千葉真一がゴルゴに扮する。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

マイアミで、ロッキー・ブラウンなる人物から、麻薬シンジケートの黒幕で香港の大物、周雷峰暗殺を依頼されたゴルゴは、香港に潜入する。

その香港の裏町で、ふとした事から男を殺害した女を助けるゴルゴ。

同じく香港には、周逮捕にやっきの香港警察の腕利き刑事スミニーがいた。
周の経営するクラブに芸人として潜入していた女刑事リンレイ(志穂美悦子)は、尾行の末、麻薬工場を突き止めるが、自らも捕まってしまう。

そのスミニー警護の中、プール完成のセレモニーに出席した周を狙撃しようとするゴルゴ。
しかし、その狙ったスコープの中で、周は別の狙撃者によって射殺されてしまうのだった。
周の背後に、さらなる大物がいると察したゴルゴは、その人物を探り始める…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

スミニーの日本に留学中の妹ヨウレン役で新藤恵美、さらにゴルゴの香港での仲間として鶴田浩二が特別出演している。

警察からの追跡を振り切るために、香港の二階建てバスの屋根によじ登ったゴルゴが、道にはり出した棒に掴まり、そのまま地上へと逃げたり、町のチンピラ相手に空手技を披露したりと…、まるで「ジャッキー映画」のような趣がある。

髪型、顔など、原作イメージに近付けようとしたため施されたメイクが、完全に「コントメイク」。
さらに、派手なスーツに身を固めた千葉真一は、ゴルゴというより、どう見ても「パンチパーマのチンピラ」。
身体が動き過ぎるためか、どこか子供っぽく見える千葉ゴルゴが、全編、マジな芝居を繰り広げているのが、かっこいいというより、正直滑稽に見えてしまう所が辛い。

アメリカ、香港、日本…と、ロケ地も多彩で、一見、前作よりもスケールアップしているようだが、実質的には香港中心、地元の役者も見覚えのない人たちばかりで、アクションのアイデアにも新鮮さは薄く、全体に漂うチープ感はいかんともしがたい。

ある種、「トンデモ映画」として楽しむ種類の作品かも知れない。


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