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マ−ニー

1964年、アルフレッド・ヒッチコック作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

黄色い鞄を小脇に抱えて、駅に向かう黒い髪の女の後ろ姿。

彼女は、地方地方で髪の色を変え、名前も変えては就職し、その会社から金を盗んで生きてきた女マ−ニー(ティッピ・ヘドレン)である。

今も、ストラット経理事務所から、一万ドル盗んで逃げる所であった。
たまたまその会社を訪れて、その逃げた女の話を聞いていたマーク・ラットランド(ショーン・コネリ−)は、その後、偶然にも、自分の経営する会社に職を求めてきた彼女に気付き、どうした訳か、採用を許可する。

彼女が何故か赤い色や雷に異常な恐怖感を抱く事に、やがて、マークは気付く。

想像通り、マークの会社の金庫からも金を盗み出したマ−ニーは、すぐに、マークから居所を見つかってしまう。

驚いた事に、マークは、マ−ニーを警察に突き出す代わりに、自分と結婚するように求めるのだった。
マークは、マ−ニーの異常性に気付きながらも、そんな彼女を保護したいと言う気持ちに突き動かされていたのである。
しかし、結婚後も、マ−ニーは、決してマークに自分の体を触れさせようとはしなかった。

マ−ニーのその異常な性癖は、一体何に起因するものなのか…?

マークは、探偵を雇い、彼女の過去を知ろうとする…。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

マ−ニーの子供時代の事件が暴かれるクライマックスに至るまで、富裕なマークと、美しい容姿とは裏腹の異常な性癖を隠さないマ−ニーとの、不可思議な同居生活が、物語の中心となって描かれて行く。

豪華客船での新婚旅行、タキシード姿でのパーティ…、マークを演ずるショーン・コネリ−は、完璧にジェームズ・ボンドとダブって見える。

その辺のニュアンスがピンと来ない人には、中盤、やや単調に感じられるかも知れない。

マ−ニーの母親が語る過去はあまりにも哀しい…。

サイコサスペンスが多い現在では、もはや、さほど珍しい結末でもないが、本作が作られた当時としては、まだまだ衝撃的なアイデアであった事は確かだろう。

有名な「鳥」(1963)同様、ティッピ・ヘドレンの美しさが際立つサスペンスの名品である。