1999年、製作&脚本&監督、ヒュ−・ウィルソン。
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1962年ロスアンゼルス、キューバ危機を報道するテレビニュースを観ていた、発明で大富豪のカルビン・ウェーバー(クリストファー・ウォーケン)は、自宅で開いていたパーティを急遽中止し、招待客たちを帰させると、妊娠中の妻(シシー・スペイセク)と共に、以前から、自宅地下に密かに作っていた核シェルターへ避難する。
おりしも、ちょうどそんなウェ−バーの自宅に、故障して操縦不能になった一機の戦闘機が落下してしまう。
そのショックで、核シェルターのロックがかかってしまい、屋外の異常な高温を察知した計器を勘違いして、カルビンは、核攻撃を受けたと思い込む。
妻は、そのまま、シェルターの中で男の子を出産、アダムと名付ける。
それから30年以上、親子3人は、地上の推移を知らぬまま、地下での生活を続けて行く。
やがて、地上の放射能が消え失せる頃にと、あらかじめセットしておいたロックが解除され、まず、夜中に、父親のカルビンが、地上へのエレベーターを登って行く。
かつての自宅は、その後、カフェバーに改築されており、そこの飲んだくれの素陣は、床下から突如出現したエレベーターと、防護服姿のカルビンを、神だと思い込む。
外に出てみたカルビンは仰天、いきなり、路上でゲイに出会ったり、近所に出来ていたアダルトショップに迷い込んでしまったからである。
彼は、地下シェルターに飛んで帰ると、この異常事態を妻たちに聞かせた後、ショックの余り、発作を起こし寝込んでしまう。
しかし、すでに30代の男に成長していたアダム(ブレンダー・フレイザー)、母親から頼まれた買い物をするため、おっかなびっくり、地上へ冒険に出かける。
そんな彼が地上で出会ったのは、イブという名の可愛い女の子であった…。
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世間を全く知らない、時代遅れだが礼儀正しい無垢な青年が、男性不信の現代女性と恋に落ちる…という、ありがちな展開なのだが、なかなか楽しめるコメディになっている。
「キャリー」女優、シシー・スペイセクや、クリストファー・ウォ−ケンが、注意して観ていないと気付かないほど、普通のおばさん、おじさんになっているのが驚き!
「バック・トゥ・ザ・フューチャ−」を逆手にとったような設定で、失われてしまった少し昔の価値観と、現在の価値観のギャップを、面白おかしく見せる所がミソ。
アダムが、父親から譲り受けた野球カードが、現在では物凄いお宝グッズになっていたり、始めて見た空に感動したり、両親から教えられた見事なダンスを、さり気なく、みんなの前で披露して驚かすシーンなどが楽しい。
ラストは御都合主義のハッピーエンドで、他愛ないといえば他愛ない内容のファンタジーなのだが、気楽に楽しむにはうってつけだと思う。
老若男女、どういう人にでも受け入れられる娯楽作だと思う。