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2010

難解であるがゆえに、特に日本では過剰に賞賛され過ぎている感がある、キューブリックのトリップ映画「2001年 宇宙の旅」の続編として作られた作品。
行方不明になったディスカバリ−号を捜しにソ連の宇宙船が木星附近へ飛ぶ。
ディスカバリ−号の設計図が残っていなかった事から、「2001年〜」のフイルムを元に再現された新しい模型は、撮影技術の進展で小さくても問題ない…と言われていたが、悲しい事に、画面上でもやはり小さく見える。
しかも、木星の衛星イオからの噴煙に含まれている硫黄が付着している…と言う設定らしく、黄色く色付いたディスカバリ−号は、かなり前作のイメージとは異なっている。
その中を調査中、前作に登場していたボーマンが、当時のままの姿で再登場する場面が圧巻。他のSFXシーンを凌ぐ衝撃感がある。
彼は言う。「何か素晴らしい事が起こる」…と。
リチャード・エドランドが担当したSXFは、手堅い仕事振りを見せているが、やはり、前作のスケール感には遠く及ばないお話になってしまったのは、仕方ない部分か?
宇宙物特有の閉鎖感と、地味なドラマ展開で、こういうジャンルが好きでない人には、少々退屈かも知れないが、前作のような難解さはない。
良くも悪くも「平均的な出来の宇宙SF映画」だと思う。