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地獄門

1953年度、大映京都、衣笠貞之助監督作品。

▼▼▼▼▼最初にストーリーを書いていますので、ご注意ください!コメントはページ下です。▼▼▼▼▼

平治の乱、平清盛に対抗する勢力が反乱を起こす。

上皇の妹、西門院を救うため、身替わりの女人を牛車に乗せて、敵の眼を欺こうと計画した清盛派。
勇敢にも名乗り出たのが、袈裟(京マチ子)であった。

牛車は、途中で敵の一群に取り囲まれるが、その牛車を一人引っ張って、自分の屋敷に運び込んだ盛遠(長谷川一夫)は、そこで、自分の実兄も、謀反派に加わっていた事を知る。

戦いは清盛側が勝利し、反乱派の首は「地獄門」にさらされる事に…。

手柄を立てた盛遠は、清盛直々から、何でも望みのものを褒美として取らせるといわれ、思わず「袈裟と祝言をあげたい」と申し出る。
しかし、袈裟にはすでに夫(山形勲)がいた。

この後の話は、今風にいえば「ストーカーと化した盛遠」の悲劇である。

 

▼▼▼▼▼個人的なコメントはここから下です。▼▼▼▼▼

明らかに海外映画祭での受賞を意識した作りは、今となってみれば、美術の素晴らしさ以外は、正直、冗漫な作品としか思えない。

盛遠と袈裟の夫との競馬シーンが、ちょっとアクションシーンとして見せ場になっているくらいだろうか。

後年の悪役イメージとは違い、大人しく、誠実そうな夫役を演じている、若き山形勲が印象的ではある。

話の面白さを期待するより、あくまでも「アート作品」として、じっくり味わいながら鑑賞する事をお薦めしたい作品。